独メルツ氏の強硬姿勢、ウクライナ情勢悪化招く=ロシア大統領府

ロシア大統領府(クレムリン)のペスコフ報道官は14日の定例記者会見で、ドイツの次期首相に就任する見通しのメルツ氏(写真)が「より強硬な姿勢」をとることは「ウクライナを巡る情勢の悪化を招くだけだ」と非難した。9日撮影(2025年 ロイター/Annegret Hilse)

[モスクワ 14日 ロイター] - ロシア大統領府(クレムリン)のペスコフ報道官は14日の定例記者会見で、ドイツの次期首相に就任する見通しのメルツ氏が「より強硬な姿勢」をとることは「ウクライナを巡る情勢の悪化を招くだけだ」と非難した。メルツ氏がウクライナに長距離ミサイル「タウルス」を供与する可能性に言及したことに反発した。

保守連合キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)のメルツCDU党首は13日、ドイツ公共放送ARDで、ウクライナへのミサイル「タウルス」供与の可能性に関する質問に対し、欧州の同盟国と合意した広範な支援措置の一環である場合は検討する意向を示した。メルツ氏は「共同での合意が必要だ。合意された場合、ドイツは参加すべきだ」と説明した。

ドイツはウクライナの主要な軍事支援国の一つ。政府データによると、2024年だけで71億ユーロ程度の軍事支援を実施。一方、ウクライナの度重なる要請にもかかわらず、射程距離が480キロを超えるタウルスは提供していない。

ペスコフ氏は「残念ながら、欧州諸国は和平交渉に至る道を探ろうとせず、むしろ戦争継続をあおろうとしているのは事実だ」とも主張した。

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