初代『ガンダム』にコッソリ参戦していた別アニメロボ よぉーーーく観ると「伝説メカ」が混じってる?
初代『ガンダム』を改めて視聴する際にぜひチェックしてほしいのが、作中にこっそり登場していた他作品のロボットたち。現在では実現不可能な版権を超えた「遊び心」演出が、一時停止必須の隠れメカとして潜んでいます。
2025年春に放送された『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』を受けて、ガンダムファンの間では「久しぶりに初代『機動戦士ガンダム』を見返そう」という機運が高まっています。そんないまだからこそ、改めて「ファーストガンダム」を視聴する際に注目してほしいのが、作中にこっそり登場していた「別アニメのロボット」の存在です。
現在の厳格な版権管理では到底実現不可能な、制作スタッフの「遊び心」が生んだ隠れメカが登場しているのです。
●宇宙要塞ア・バオア・クー戦に紛れ込んだ意外な機体たち
『機動戦士ガンダム』第42話「宇宙要塞ア・バオア・クー」で、地球連邦軍とジオン公国軍による一年戦争が最終局面を迎えます。連邦軍が「ジム」や「ボール」などの戦力を結集して宇宙要塞へ進撃するこの場面で、驚きの発見が待っています。
大量のジムやボールが進軍するなか、よく目を凝らすと『鉄人28号』(1963年放送)の「鉄人28号」、『無敵鋼人ダイターン3』(1978年放送)の「ダイターン3」、そして『勇者ライディーン』(1975年放送)の「ライディーン」に酷似したロボットが混じっているのです。
これらの機体は、なんとジムと同じ形状のシールドを構えているものの、明らかに異なるフォルムを持っています。多数のモビルスーツが登場する激戦シーンのため、映像を一時停止しなければ見落としてしまいそうな巧妙な配置でした。
●最終話でも発見された「鉄人28号」の影
さらに驚くべきことに、最終話である第43話「脱出」にも別作品のロボットが登場していました。
アムロが「ガンダム」でア・バオア・クー宙域にてシャアの「ジオング」を探している最中、襲いかかってきた「リック・ドム」をキックで一蹴するシーンがあります。その瞬間、画面の右から左へと横切る1機の謎の機影が確認できるのです。
これをスロー再生で確認すると、なんと鉄人28号らしきメカが通り過ぎていることが判明します。本当に一瞬の出来事のため、通常の視聴では絶対に気づけない「隠れメカ」となっていました。
●劇場版に登場した「伝説巨神」
隠れメカの存在は劇場版でも確認されています。『機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編』(1982年公開)では、『伝説巨神イデオン』(1980年放送)の「イデオン」らしきロボットが登場しました。
終盤の激戦シーンで、リック・ドムを攻撃しようとするジムが登場する際、ジムの頭部が一瞬だけイデオンらしきフォルムに切り替わる場面があります。ただし、ジムとイデオンの頭部デザインはもともと似ているため、知識があっても見分けるのは至難の業です。
これらの隠れキャラクターは、現在の厳格な版権管理体制ではなかなか実現不可能な演出です。当時の制作現場の「おおらかな雰囲気」と、スタッフの遊び心が生んだ貴重な産物といえるでしょう。
(マグミクス編集部)