米国防長官、フーシ派攻撃情報を親族にも共有か NYT報道
[ワシントン 20日 ロイター] - ヘグセス米国防長官がイエメンの親イラン武装組織フーシ派空爆の計画を通信アプリ「シグナル」で情報共有していた問題で、妻や兄弟、個人弁護士を含むメッセージグループでも詳細な情報を共有していたと、米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)が20日報じた。
NYTは関係筋4人の話として、ヘグセス氏が親族とのチャットで空爆のスケジュールなどの詳細を共有していたと伝えた。ウォール・ストリート・ジャーナルによると、FOXニュースの元プロデューサーである同氏の妻は、他国の軍事関係者との機密会議に出席したこともあるという。
この問題を巡っては、ヘグセス氏の主要顧問であるダン・コールドウェル氏が先週、情報漏洩に関する調査を受けて任を解かれたほか、このほど首席補佐官代理になったダリン・セルニック氏と、ファインバーグ国防副長官の首席補佐官だったコリン・キャロルも休職に入ったという。
国防総省のパーネル報道官は、Xに投稿した声明で、メディアが「元職員の不満を記事の唯一の情報源として熱心に取り上げている」と証拠を示さずに指摘。「トランプ嫌いのメディアは、トランプ大統領の政策を支持する人々を潰すことに執着し続けている。われわれはすでに、米国の兵士のために多くのことを成し遂げており、決して後退しない」と述べた。
ホワイトハウスのケリー報道官は「最近解雇された『リーカー(情報漏洩者)』らは、打ち砕かれた自尊心を慰め、大統領の政策を弱めるために、真実をゆがめ続けている」と述べた。
民主党からはヘグセス氏退任論がでている。同党の上院トップ、シューマー院内総務はXで「ピート・ヘグゼス氏がいかに人命を危険にさらしたかが分かりつつある」とし「しかしトランプ氏は彼を解任するには意気地がなさすぎる。ピート・ヘグゼス氏をやめさせなければならない」と述べた。
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