80歳までに3人に1人 帯状疱疹予防へ!65歳以上のワクチン定期接種、来月から開始 接種費用は約1万~4万円

2025年 3月24日 16:03 掲載

年齢を重ねるにつれ発症しやすくなる「帯状ほう疹」。来月からは65歳以上へのワクチンの定期接種が始まります。 ピリピリとした痛みを伴う赤い発疹。腫れあがり水ぶくれになっているものも。80歳までに3人に1人が発症するともいわれる「帯状ほう疹」です。 66歳札幌市民) 「(腕の)付け根から背中にかけて」「水疱瘡みたいにポツポツできて」「痺れもあるし、なんかツンツンされているような感じがする」。 77歳札幌市民) 「2回もなったの」、「1回目はここにでました。お腹からここにざわざわざわざわ」、「2回目になったときは背中から何か突き刺されるように痛みが走って」、「跡が残りました。かなり大きかったので」。 「帯状ほう疹」の原因は「水ぼうそう」のウイルスです。子どものころに「水ぼうそう」にかかり治った後もウイルスは体内に残り続けます。年齢を重ねて免疫機能が低下するとウイルスが活性化し、発症するのです。 豊水総合メディカルクリニック派遣医師・札幌皮膚科クリニック院長・安部正敏先生) 「(ウイルスが)神経に沿って水ぼうそうと同じように表面に出て行こうとして水ぶくれを出し、そして赤くなって痛みが出たり(出る)」、「神経が横に沿って走ってますから、だいたい左右どちらかに、体に横方向に、それこそ帯になってブツブツと出てくる(ので)」 患者の数は年々増えていて、重症化により動くのもままならなくなることもあることから、国は来月から65歳以上を対象に予防ワクチンの「定期接種」化を決めています。 豊水総合メディカルクリニック派遣医師・札幌皮膚科クリニック院長・安部正敏先生) 「高齢になられて帯状疱疹を発症すると神経痛が残る方がかなりいらっしゃるんですよ。人によっては半年、1年、ほんとうに痛みに苦しむ方がいらっしゃいます。ですから発症させないということが一番重要になってくるわけですね」。 定期接種は65歳から5歳刻みの年齢が対象。ワクチンには「生ワクチン」と「組換えワクチン」の2種類があり、接種方法や回数が異なります。 定期接種は来月から受けることができます。札幌市は周知のため、6月から7月ごろに対象者に定期接種の通知文を郵送する予定です。 来月から始まる65歳以上への帯状ほう疹の定期接種は、生ワクチンと組換えワクチンの2種類があります。 予防効果は、生ワクチンは接種直後の100%が5年で40%ほどにまで下がります。組換えワクチンは2カ月以上の間隔で2回接種し、予防効果は100%から10年で70%ほどに下がります。 接種費用は、生ワクチンはおよそ1万円。組み換えワクチンは2回で4万円ほどかかり、生ワクチンの4倍近くかかります。定期接種では、一部が国の公費負担となり、 さらに、市町村によっては独自の助成を始めるところもあります。 たとえば留萌市ですと独自で、今年度、50歳以上を対象にワクチンの負担額を市がおよそ半分負担していました。来月からも今年度の助成制度を継続するということです。 定期接種はお住まいの自治体の指定された医療機関で受けることができます。

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