配当利回りTOP15:関西ペイント、ローランドなど6銘柄がランクイン、3月の権利取り活発化

※コンセンサスレーティング…アナリストによる5段階投資判断(5:強気、4:やや強気、3:中立、2:やや弱気、1:弱気)の平均スコア。数字が大きいほどアナリストの評価が高い。

※移動平均線乖離(かいり)率…株価が移動平均線(一定期間の終値の平均値を結んだグラフ)からどれだけ離れているかを表した指標。この数値がマイナスならば、移動平均線よりも現在の株価が安いということになる。

 表は、長期投資に適した銘柄の高配当利回りランキングと位置付けられます。

 1月16日時点での高配当利回り銘柄において、一定の規模(時価総額1,000億円以上)、ファンダメンタルズ(コンセンサスレーティング3.5以上)、テクニカル(13週移動平均線からの乖離率20%以下)などを楽天証券の「スーパースクリーナー」を使ってスクリーニングしたものとなっています。配当利回りはアナリストコンセンサスを用いています。

 なお、上場市場は各社ともにプライム市場となっています。

衆院解散による政策期待の高まりで日経平均は一段高へ

 2025年12月12日終値~2026年1月16日終値までの日経平均株価(225種)は6.1%の大幅上昇となりました。

 期間中前半は、米国のAI・半導体関連銘柄に対する過熱警戒感が強まったこと、日本銀行金融政策決定会合を控えての利上げ懸念などから、売りが優勢となる場面も見られました。ただ、日銀会合後は為替相場も円安に反転したことで、追加利上げ決定によるあく抜け感から、株価は下げ渋る展開となっていきました。

 その後、2025年末にかけてはもみ合いの動きが続きましたが、2026年に入ってからは一段の上値追いの動きを強めています。半導体需給の逼迫(ひっぱく)、米国の対中半導体規制緩和期待などを背景に、年明けからは半導体関連に資金が集まり、全体相場をけん引する形になっています。

 また、1月13日に高市早苗総理が衆院を解散する意向と伝えたことが報じられたことで、今後一層の財政拡張政策がとられていくことへの期待も高まる形になっています。

 こうした中、ランキングTOP15も総じて上昇しており、下落は2銘柄にとどまっています。ただ、日経平均株価と比較すると、上昇率が限定的な銘柄が多い印象も受けます。

 上昇率が大きかったのは、極東開発工業(7226)ローランド(7944)フタバ産業(7241)です。極東開発工業は、建設や物流における旺盛なトラック需要を背景とした業績の拡大を見直す動きが強まっているようです。

 ローランドは、欧州系証券の目標株価引き上げを受けて、足元で上値追いの動きが強まりました。フタバ産業は、トヨタ車の生産正常化の流れや為替の円安進行などが買い材料とされています。

 一方、前回唯一のマイナスサイドとなっていたFPG(7148)は今月もマイナスパフォーマンスとなりました。2026年度の「税制改正大綱」が発表されましたが、この中で、不動産小口化商品について実際の取引価格をベースとする相続税評価額に改正する内容が含まれていることがネガティブ視されたようです。

関西ペイントやローランドなどが新規にランクイン

 今回、新規にランクインしたのは、関西ペイント(4613)、ローランド(7944)、極東開発工業(7226)、フタバ産業(7241)、丸井グループ(8252)ソフトバンク(9434)の6銘柄。除外となったのは、グンゼ(3002)サンゲツ(8130)科研製薬(4521)商船三井(9104)武田薬品工業(4502)王子ホールディングス(3861)でした。

 ローランドとフタバ産業は、株価上昇によって時価総額水準がランキング基準に到達しました。関西ペイントは配当コンセンサスが会社計画まで切り上がったことでランクイン、極東開発工業はカバレッジ証券会社が少ない中、新規買い推奨の動きがあったことで、コンセンサスレーティングが基準に達しました。

 前回わずかに基準外だった丸井グループとソフトバンクは株価上昇が相対的に限定的だったことでランキングに入りました。

 一方、グンゼや科研製薬はコンセンサスレーティングが基準未達となりました。サンゲツも唯一のカバレッジ証券会社が投資判断を格下げし、コンセンサスレーティングが低下しました。商船三井は配当コンセンサスが会社計画以上に切り下がる形となり、ランキングから外れました。

 武田薬品工業と王子HDは株価が10%強の大幅上昇となり、利回り水準が低下する状況となっています。

 アナリストコンセンサスと会社計画の配当予想で乖離が大きいのは、ホンダ(本田技研工業:7267)、極東開発工業(7226)、フタバ産業(7241)、愛三工業(7283)、ソフトバンク(9434)となります。

 会社計画ベースの配当利回りは、ホンダが4.28%、極東開発工業が4.15%、フタバ産業が3.56%、愛三工業が3.22%、ソフトバンクが3.98%となっており、それぞれコンセンサス水準が上回る状況になっています。

 フタバ産業、ならびに、愛三工業はコンセンサス水準が高すぎる印象があります。ホンダも業績予想を下方修正しており、会社側計画が妥当と考えます。極東開発工業も配当性向の水準からみて、会社計画を上振れる公算は小さいとみられます。一方、ソフトバンクは堅調な業績推移から、コンセンサス水準まで配当が切り上がる余地は残るでしょう。

高市政権の政策期待を手掛かりに今後も底堅い動きが継続へ

 1月19日の記者会見で衆議院の解散が表明されました。今後はさまざまなメディアで各党の政策論争が活発化するため、これらが一段の政策期待の高まりにつながっていく可能性は高いでしょう。

 また、これから本格化する10-12月期の決算発表も、今後、高市政権の政策による恩恵が想定されることで、全般的に出尽くし感は強まりにくいと考えられます。半導体関連株に関しても、台湾のTSMC(TSM)の設備投資見通しが好調なことから、先行きの失速懸念は考えにくいと想定されます。

 リスク要因としては米国の長期金利の上昇などが挙げられます。金利上昇がグロース株の上値を抑えるようだと、あらためてAI関連株に対する過熱警戒感が再燃しかねないでしょう。

 また、米連邦準備制度理事会(FRB)の独立性に対する懸念の強まりが、ドルの一段安につながっていかないかにも注意が必要です。国内要因としては、衆院選挙後の日中関係の対立激化の可能性などが警戒されます。

 なお、外部環境的に高配当利回り銘柄への物色は強まりにくいかもしれませんが、3月末権利取りの動きは、1月から2月にかけて強まりやすいことは意識していきたいところです。

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