香港上場の中国本土株、強気相場入り-米中協議で安心感広がる
Bloomberg News
- H株指数は1.7%高-4月7日の安値からの上昇率が20%突破
- AI躍進など通商協議への期待感以上のものを反映している可能性
香港市場で取引されている中国本土株が9日、強気相場入りした。米中協議が予定されていることを受け、投資家の間に安心感が広がった。
香港上場の中国本土銘柄から成るハンセン中国企業株(H株)指数は1.7%高で終了。4月7日の安値からの上昇率が20%を超えた。テクノロジー株や電子商取引関連銘柄がけん引した。
世界の株式相場は4月初旬にトランプ米大統領が大規模な関税措置を発表し、米中両国が相次いで報復関税を打ち出したことで、大きな打撃を受けた。
しかし、大半の関税措置が90日間停止され、最悪の事態への懸念が一時的に和らいだ。投資家の関心はより包括的な合意への可能性に移りつつある。米中両政府の代表団は9日、ロンドンで協議を行う。
サクソ・マーケッツのチーフ投資ストラテジスト、チャル・チャナナ氏は「単なる通商協議への期待感以上のものを反映している可能性がある」値上がりだと指摘。最近の企業決算や人工知能(AI)セクターでの進展を背景に「中国テクノロジー分野への信頼感が再び高まっているのかもしれない」と述べた。
その上で「それでも地政学的リスクがくすぶる中では、本格的なリスク選好の動きというより、慎重な反発と言える」との見方を示した。
原題:Chinese Stocks in Hong Kong Enter Bull Market Before US Talks (抜粋)
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