NY市場サマリー(5日)ドル急落、利回り急低下 株小幅安
<為替> ドルが主要通貨に対して急落した。雇用統計が労働市場の鈍化を示唆し、連邦準備理事会(FRB)による月内の利下げがほぼ確実となったことを受けた。
雇用統計の発表を受けてドルは全面安となった。ドル/円は0.70%安の147.44円となった。それでも週間では2週連続の上昇となる見込み。
ドルは対スイスフランでは0.91%安の0.79830フラン。週間では4週連続の下落となる見込み。
ユーロは0.55%高の1.171675ドル。週間では対ドルで上昇する見込みとなった。
主要通貨に対するドル指数は0.48%安の97.767。週間では0.23%下落の見込み。
英ポンドも対ドルで上昇。取引終盤では0.51%高の1.35055ドルとなった。
CMEのフェドウオッチによると、市場が織り込む9月の連邦公開市場委員会(FOMC)での50ベーシスポイント(bp)の大幅利下げの確率は10%。25bpの利下げ確率は90%近くまで上昇している。
NY外為市場:
<債券> 国債利回りが急低下した。8月の雇用創出数が予想よりはるかに少なかったことを示す指標を受け、米連邦準備理事会(FRB)が今月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを行うとの見方が強まった。
フェデラルファンド(FF)金利先物市場では、9月に50ベーシスポイント(bp)の利下げが実施される可能性も織り込まれ始めている。午後の取引では、金利予想を反映する2年債利回りと指標となる10年債利回りがともに4月以来の低水準に低下した。
2年債利回りは7.9bp低下し3.513%となった。 週間では11bp低下した。
10年国債利回りは8.8bp低下し4.088%。週間では14bp近く低下した。
LSEGによると、FF金利金利先物市場では、50bp利下げの確率が7%、25bp利下げの確率が93%、それぞれ織り込まれている。
国債利回り曲線は雇用統計を受けて当初はスティープ化し、2年債と10年債の利回り格差は59.6bpに拡大した。終盤は56.2bpだった。
米金融・債券市場:
<株式> 米国株式市場は小幅安。雇用の減速を明示する米雇用統計を受け、景気先行き不透明感が相場への重しとなる一方、連邦準備理事会(FRB)の利下げを巡る楽観的な見方が広がった。
FRBによる大幅利下げの期待が高まる中、主要株価3指数は一時、日中最高値を更新。その後下落したものの、一時の下げからは切り返して引けた。
LSEGによると、金利先物市場は、9月米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.5%ポイント利下げの確率を7%、0.25%利下げの確率を93%と織り込んだ。
来週発表される消費物価指数(CPI)が注目されている。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.87対1の比率で上回った。
米取引所の合算出来高は169億5000万株。直近20営業日の平均は160億5000万株。
米国株式市場:
<金先物> ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相 場は、米雇用統計が弱い結果となったことを受け利下げ観測が強まる中、反発した。中心限月12月物の清算値(終値に相当)は前日比46.60ドル(1.29%)高の1オンス=3653.30ドル。中心限月の清算値ベースで最高値を更新した。週間では3.9 0%高となった。
NY貴金属:
<米原油先物> ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、需給緩和懸念などを背景に売られ、3営業日続落した。米国産標準油種WTIの中心限月10月物の清算値(終値に相当)は、前日比1.61ドル(2.54%)安の1バ レル=61.87ドル。中心限月の清算値ベースでは、5月30日以来約3カ月ぶりの安値となった。週間では3.34%安。11月物は1.57ドル安の61.46ドル。
NYMEXエネルギー:
LSEGデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab