iOS 18.2アップデートの目玉。iPhoneのメモアプリで画像生成を試してみた

Image: Pranay Parab

Lifehacker 2024年12月25日掲載の記事より転載

iOS 18.2のアップデートがリリースされました。それに伴い、iPhone 15 Proと16シリーズのユーザーの方はお気づきかもしれませんが、最新のアプリ、つまりAI画像生成ツール「Image Playground」が追加されています(注:日本語版は2025年4月以降にリリース予定)

使えるのは、Apple Intelligenceが搭載されているiPhoneですが、Apple Intelligence対応のiPadとMacでも使用可能なので、Androidスマホのユーザーでも、iPadかMacをお持ちなら、このアプリを利用できます。

私はiOS 18.2のベータ版を少し前から使っていました。そこで、Apple初のAI画像生成ツールImage Playgroundについて、気づいた点をすべてご紹介しましょう。

超簡単に使いはじめられる

Image: Pranay Parab

私は、AI画像生成ツールを駆使できるテキストプロンプトについてはなかなか思いつかないのですが、Image Playgroundなら、頭を悩ませる必要はありません。

プロンプトを1~2文入力して画像を生成できるのはもちろんのこと、ファンタジーやシェフ、森といった、事前に用意されたさまざまなテーマから選ぶことも可能です。

複数のテーマを組み合わせて、そこにテキストプロンプトを追加すれば、画像を生成できます。

Image Playgroundで生成した科学者の画像。メガネが部分的に消えているのを除けば、出来ばえに問題はなし。 Image: Pranay Parab

ほかにも、ボタンを押して、自分のライブラリから写真を選んでアップロードし、プロンプトのひとつとして使うこともできます。また、プロフィールアイコンがあり、写真ライブラリから人物を選んで画像のヒントにすることも可能です。

最後に、「animation(アニメーション)」「illustration(イラストレーション)」「sketch(スケッチ)」というスタイルから好きなものを選んで、画像を生成します。

こうした事前に用意されたオプションから選ばなければならないので、ちょっと限定されるということはありますが、ビジュアルの一体感をテキストで説明するわずらわしさは解消されるでしょう。

また、写真と見紛うリアルな画像は生成できないので、ディープフェイクの防止になるはずです。

全体的に見て、テキストプロンプトを使わなくても画像を生成できるImage Playgroundの性能には感心させられました。

一方で、テキストプロンプトを使えるのもうれしいかぎりです。Image Playgroundは、初心者にとってもプロにとっても、使いやすいツールになるのではないでしょうか。

プロンプトごとに複数の画像を生成してくれる

Image: Pranay Parab

Image Playgroundを試しているときには、そのスピードにも感心させられました。いくつかのプロンプトを、複雑さの度合いを変えて試してみたのですが、どの画像も数秒で生成されました。

その理由は、処理の大部分がオンデバイスで行なわれるからです。ただしそのせいで、画像を15~20点ぐらい生成したら、私のiPhone 16 Pro Maxは少し熱を帯びましたが。

記録的な速さで画像を生成してくれるImage Playgroundですが、生成されるのは1枚だけではありません。1枚目の画像を左にスワイプすると、ほかの生成画像が表示されます。通常、プロンプト1つにつき3~5点の画像が生成され、望みどおりの出来ばえがひとつある、という感じです。

ほかのアプリとの併用も簡単

「メモ」アプリの「Image Wand」機能を使っているところ。 Image: Jake Peterson

Image Playgroundの最適な使い道を探しているなら、目を向けるべきは「メモ」アプリです。「メモ」アプリでスケッチを描き、AIに頼んでそれをアートに変えてもらうことができるようになりました。

アイデアをメモして、画像と素早く組み合わせて視覚化したい時にうってつけの機能です。

さらに正確に言えば、ベースとなるスケッチも必要ではありません。Image Wandが、メモからテキストを作成して、画像を最初から生成してくれるからです。

この機能は、iPhoneとiPadでは使えますが、Macでは使えないのでご注意ください。

生成された画像の確認は入念に

Image: Pranay Parab

AIが生成した画像は、パッと見は見事ですが、よくよく見てみると、おかしなところが見つかることもあります。

完成したひとつの画像を見ると、ライターKhamoshの片手には爪がなく、指も3本しかありませんでした。

違うプロンプトで試したときも、持ち手がすごく曲がっていて壊れているようにしか見えないナイフや、誰も見たことがないような異様なフルーツが生成されました。

「Image Playgroundでは、予想外の画像が生成されるケースがあります」という警告メッセージがはっきりと表示されますが、おかしなところを見つけるのはユーザーの役目です。

遊びでおもしろい写真を生成するだけなら、Image Playgroundは最高に楽しいアプリです。とはいえ、私に言わせれば、仕事用としてはまだ使えません。

著者: Pranay Parab - Lifehacker US [原文] 翻訳: ガリレオ Image: Pranay Parab

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