三角コーンを破壊しまくるアザラシが大人気
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中川真知子 ( GIZMODOライター )巨大化した人気者。でも近づきすぎは危険です
オーストラリア・タスマニア州で、いま国民的人気を集めている動物がいます。その名は「ニール」。5歳半のミナミゾウアザラシです。
SNSでは道路の真ん中で昼寝をしたり、庭でゴロゴロしたり。自由奔放すぎる毎日が「かわいすぎる」と話題になっています。
なかでも人気なのが、交通コーンを豪快につぶす姿。遊んでいるようにも見えますが、この行動にはちゃんとした理由がありました。そして来年は、もっと近寄りがたい存在になっているかもしれません。
ScienceAlertが報じています。
三角コーンを壊すのは換毛のため
ニールは2020年にタスマニアで生まれ、以来、毎年ホバートへ戻り、最近では休息と換毛のために年2回ほど姿を見せるのが恒例になっています。
この時期のゾウアザラシは、古くなった毛や皮膚を落とすため、岩や地面、人工物などに体をこすりつける習性があります。
@neiltheseal316 Neil is in familiar territory, he was knocking out these same guide posts 2 years ago in his season 3 visit here in these videos 🦭🚧🦺🚨 #neiltheseal #familiar ♬ original sound - Neil the Seal 🦭
公共の場所で昼寝をするニールの周囲には、安全確保のため交通コーンが置かれます。ニールにとって、コーンは格好の”かゆみ止め”。体をこすりつけ、頭を乗せ、ときにはヒレの下に抱え込み、最後には自重でぺちゃんこにしてしまいます。
巨大になっても町歩きはやめません
体重約1トンになった今でも、ニールは町へ出かけることをやめません。
道路の真ん中で眠り、住宅の庭でくつろぎ、フェンスを押しのけ、物置の扉に体当たりする姿はすっかり名物です。これほど巨大な海洋哺乳類とは思えないほど軽快に移動することも、多くの人を驚かせています。
SNSには「怒らせるくらいなら交通コーンを置いたほうが安上がり」という冗談まで投稿されるほど。ニールはタスマニアを代表する人気者になりました。
かわいい人気者ですが、来年はもっと距離が必要です
ただし、専門家は注意を呼びかけています。
ミナミゾウアザラシは成長するにつれ、縄張り意識や攻撃性が強くなることがあります。現在のニールはまだ若い個体で、成獣サイズではありません。来年にはさらに大きくなると考えられています。
そのため、タスマニア州の野生動物当局は、危険な場所に現れたニールを安全に移動させる対策を実施しています。また、人々には約20メートル以上離れて見守るよう呼びかけています。
画面越しに見るニールは本当に可愛らしいし、見ていて癒やされます。でも、相手は1トン級の野生動物。まだ成長途中で、大きくなれば今以上に縄張りを主張するようになるかもしれません。人間が期待するような関係を築ける保証はありません。
毎年ホバートへ戻ってくるのなら、来年はさらに大きくなったニールにまた会えるはず。
その日を楽しみに待ちながら、少し離れた場所から見守る。それくらいの距離感が、この人気者と長く付き合っていくコツなのかもしれません。
Source: ScienceAlert