「スタバが凶器に…」満員電車にドリンク持ち込む女性にひんしゅくの声 SNSではぶちまけ被害経験が続出
いつからかスターバックスのドリンクをテイクアウトして颯爽と通勤する人の姿が「スタイリッシュ」なものとして描かれるようになった。 【画像】ド派手な通勤服で「ぶつかりおじさん被害ゼロ」になった女性 ところが、場所や時間を誤ると、一転して嘲りや憎悪を向けられる対象にもなってしまう。満員電車にスタバを持ち込み、こぼして周囲に迷惑をかける人の目撃情報がインターネットやSNSで相次いでいる。 蓋つきのカップをこぼしたり、ストローから吹き出したりと、それはときに広範囲に被害を撒き散らす“凶器”になり得るようだ。
ネットやXにはこのようなコメントがみられる。 実際に被害をうけた人の投稿。 「通勤電車(急行で満員)にスタバのコーヒー持って乗ってきた君。その時は気づかなかったが君のコーヒーが僕の白Tシャツに少しついてることに今気づいたよ」 「出勤途中、満員電車の中でスタバのラテを盛大にひっくり返した人がいて、みんな流れてくるラテを避けたくても逃げ場がなくて靴が浸されていくというちょっと地獄のような光景だった」 電車内で若い女性がスタバのカップをこぼすシーンを見たという投稿も。 「いっぱい入ったプラスチックのカップのアイスコーヒーでした。周りの方はアイスコーヒーをモロにかけられていました。新しそうなスニーカーが氷も一緒にかぶってぐしょ濡れでした」 それが「ホット」だったら、大火傷することは間違いない。 「満員電車にスタバのホットな飲み物持って、乗り込んでくる人すごいなぁ。今にも目の前で溢れそうで、恐怖で震えが止まらない」 「イケてる風女子が満員の通勤電車にスタバのカップを持ち込んでて緊張感が走った。サイズはベンティ(※スタバの最大サイズ)だった」
さらには、相手がアレルギー持ちの場合、生死にかかわる問題にもなりえる。 JR山手線の満員電車で、子どもがコーヒーをかけられたという報告がXにあった。 「コーヒーにミルクも入ってましたよね。うちの子ミルクアレルギーなので発疹も出ました」 苦々しく思っている人の中には、公共交通機関で、密封できない容器の持ち込みを禁止してほしいと考える人もいる。 シンガポールではMRT(公共交通)での飲食が禁じられており、発覚すれば罰金を支払わなければならないこともある。日本でもあまりに問題視されれば、罰金を打ち出す鉄道会社が出てくるかもしれない。
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スタバのドリンクを電車でかけられて、服や靴などが汚された場合、クリーニング代などを請求できるのだろうか。 西口竜司弁護士は「民法709条の『不法行為』にあたり、実費としてクリーニング代などの賠償を求めることはできますが、必要最小限の費用に限られ、迷惑料までは通常は認められることはありません」と話す。 【取材協力弁護士】 西口 竜司(にしぐち・りゅうじ)弁護士 大阪府出身。法科大学院1期生。「こんな弁護士がいてもいい」というスローガンのもと、気さくで身近な弁護士をめざし多方面で活躍中。予備校での講師活動や執筆を通じての未来の法律家の育成や一般の方にわかりやすい法律セミナー等を行っている。SASUKE2015本戦にも参戦した。弁護士YouTuberとしても活動を開始している。Xリーグ選手でもある。 事務所名:神戸マリン綜合法律事務所 事務所URL:http://www.kobemarin.com/
弁護士ドットコムニュース編集部