農水省の元職員が自死、「セクハラ被害、対策せず」国に賠償求め提訴 [福岡県]:朝日新聞

 農林水産省九州農政局の職員だった20代の女性が自死したのは、上司のセクハラパワハラが原因で、国が対策を講じなかったためだとして、女性の夫や両親が国に約1億4千万円の損害賠償などを求める訴訟を起こした。

 福岡地裁(中辻雄一朗裁判長)で24日、第1回口頭弁論があった。国側は請求棄却を求めた。

 訴状などによると、女性は2018年5月、上司の男性職員から懇親会で「お前胸がでかいな」と言われ、胸を触られたという。

 女性が上司を避けるようになると、同年8月の別の懇親会で「お前は帰れ」と何度も怒鳴られるなどのパワハラ行為を受けた、としている。

 女性は精神疾患を患い、翌9月から休職。上司と同年代の中年男性とのコミュニケーションに恐怖を感じるようになり、22年に退職した。

 退職後、就職しようとパートの面接に行った際も、中年の男性と接すると体調が悪化。勤務ができない人生を悲観するようになり、23年に自死した。

国は公務災害に認定

 原告側によると、女性が心的外傷後ストレス障害(PTSD)やうつ病になって自死したことと、ハラスメント被害との因果関係を国は認め、公務災害に認定している。

 九州農政局は、女性側の申告を受けて、上司を停職9カ月の懲戒処分にした。

 原告側は、国がハラスメントのない職場環境を構築する義務があったのに、それを怠った安全配慮義務違反があると訴えている。

 九州農政局は「裁判中なのでコメントは差し控える」としている。

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この記事を書いた人

松本江里加
西部報道センター
専門・関心分野
地方創生、子どもの権利、福祉,など

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