天の川銀河中心方向の“蛇” 折れ曲がった理由はパルサーの衝突?【今日の宇宙画像】

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【SAPOD】今日の「宇宙画像」です。soraeが過去に紹介した特徴的な画像や、各国の宇宙機関が公開した魅力的な画像、宇宙天文ファンや専門家からお寄せいただいた画像を紹介しています。(文末に元記事へのリンクがあります)

(引用元:NASA)

レントゲン写真を思わせるこちらの画像は、電波で観測した天の川銀河の中心方向の様子です。

上下に伸びた骨のようなものは「G359.13142-0.20005(略してG359.13)」と呼ばれる構造です。研究者からは「蛇(Snake)」とも呼ばれています。

地球から蛇までの距離は約2万6000光年。蛇の長さは約230光年で、折れ曲がったような場所が2か所あります。

MeerKAT電波望遠鏡とチャンドラX線宇宙望遠鏡などの観測データを分析したアメリカの研究者らのチームは、この折れ曲がりは中性子星の一種「パルサー」が時速約160万~320万kmで蛇に衝突したことで生じた可能性があると考えています。

この画像は2025年5月1日付でNASA=アメリカ航空宇宙局などから公開されています。

【▲ 「蛇」ことG359.13の折れ曲がり部分の拡大図。灰色は電波、水色はX線の観測データを着色したもの。赤丸で囲んだ部分がパルサーだと考えられています(Credit: X-ray: NASA/CXC/Northwestern Univ./F. Yusef-Zadeh et al; Radio: NRF/SARAO/MeerKat; Image Processing: NASA/CXC/SAO/N. Wolk)】 【▲ MeerKAT電波望遠鏡で観測した天の川銀河の中心方向。右側に写っている「蛇」ことG359.13の他にも、似たような構造が数多く存在しています(Credit: NASA, ESA, CSA, STScI, SARAO, Samuel Crowe (UVA), John Bally (CU), Ruben Fedriani (IAA-CSIC), Ian Heywood (Oxford))】

文/ソラノサキ 編集/sorae編集部

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