「カメラに詳しくない人」が「カメラのイベント」に行ったらどう思うのか? 実際に放り込んでみた

Photo: 小野寺しんいち

コンデジやインスタントカメラ、一眼など、趣味程度にカメラに触れてきた私。その時々に撮りたいものをそれっぽく撮るだけで、決してカメラに詳しいたちではありません。

勉強すりゃいいんですけど、そこまでのモチベはないので、いつまで経っても初心者のまま。だけど、本当はそんな状態から抜け出したくて、早数年…。

そんな私に舞い込んできたのが、カメラと写真映像の祭典「CP+2025」への取材の機会。カメラにわかの私が、カメラ強者たちにつまはじきにされるんじゃないかと恐れながらも、行ってきました。

とりあえずの、スマホ撮影ガジェットから

入ってすぐ、ロケランかと思うほどデカい望遠レンズや、謎ボタン付きまくりのカメラなど、なんだかすごそうな機材の数々が目に飛び込んできて圧倒されまくり。

とりあえずは自分にも馴染みがありそうなところから、ということで、スマホ関係のカメラガジェットから見て回ることに。

最近のスマホカメラの高性能化、最高ですよね。自分なんか、「もうカメラ、スマホでいいんじゃね?」って人です。(カメラ好きの人怒らないで!)

ケンコー・トキナー「EXAPRO」

まず目に留まったのは、外付けフィルター。白飛びを軽減したり、驚くような写真を作れたり、いつもより本格的な撮影ができるということで、なんだか興味が湧いてきます。

PGYTECH「MagGlow スマートフォン リングライト」

他にも、綺麗な写真や動画の撮影には必須のMagSafe対応撮影ライトや、ずっと欲しいなと思ってたジンバルなど、スマホ撮影がパワーアップしそうなガジェットにたくさん出会えました。これなら自分でも使いこなせそうな気がしてきた。

SIGMA BFとの出会い

Photo: 武者良太

次にチェックしたのが先日発表されて話題の「SIGMA BF」。一緒に行ったギズ編集部やライターたちはカメラに詳しい面々なので、自分はまったくついていけないのでは?と思いましたが、そんな心配見た瞬間にぶっ飛びました。

一言、かっこよすぎ。なるほど、カメラって見た目的な魅力もあるものなのか。カメラといえば黒いボディに使いこなせたことのない複雑なボタンだらけで、見るだけでたじろいじゃっていましたが、SIGMA BF、そうしたカメラとはまったくちがいます。ミニマルなデザインは、見てるだけで惚れ惚れしちゃう。

これ持って出かけたら、絶対テンション上がりそう。そっか、カメラって高性能だから正解ってわけじゃくて、ワクワクして使えるかも大切なんだ、なんてことを思いました。

高性能カメラに驚愕

会場の雰囲気にもだんだん慣れてきたので、ちょっと背伸びして有名カメラメーカーのブースにも足を踏み入れてみることにしました。

キヤノンブースで行なわれていた、バスケットボールをしている選手たちの撮影体験。

「EOS R1」という私には恐れ多すぎるフラッグシップ機を試しました。激しく動く選手たちの顔にしっかりフォーカスを当てられて、こんなにも綺麗に写せるのかと実感。

キヤノン「EOS R1」

特に、ファインダーを覗く視線の動きを検出して、見ている被写体にピントを合わせる「視線入力」機能や、シュートシーンなど決定的な瞬間をカメラが検知してフォーカスを合わせてくれる「アクション優先」機能など、最新のカメラってこんなことになってたのかよと驚きまくりでした。

他にも各社のカメラを実際に試すことができて、カメラの使い心地って多種多様だったんだと純粋に感動。

気づいたらゴジラ撮りに夢中な私

取材も終盤、ゴジラとメカゴジラのジオラマを発見。レンズメーカー、タムロンのブースでは、タムロンのレンズが取り付けられたカメラを使って撮影体験ができました。

先日「シン・ゴジラ」を見返したばかりでプチ興奮して、自分も撮影してみることに。使い方こそよくわかってないくせに、こうやったらもっとかっこよく撮れるんじゃないかと、角度を変えたり、ズームしたりと、時間を忘れて撮影を楽しんでいる自分がいました

大切なのは、自分が何を撮りたいか

今回の取材を通して気づいたのは、自分はカメラ詳しくないけれど、「撮る」ことは好きなんだってこと。それでいいじゃんって思えたんです。

カメラというと、小難しい機材の取り扱い方法や、覚えきれないほど多様なスペックなんかに、ビギナーは引いてしまうかもしれません。でも一番重要なのは「自分が何を撮りたいか」

純粋に自分の撮りたいものを追求すればいい、そんな本質的なことを、思い出すことができました。引け目を感じて、カメラからちょっと距離取ってた時間がもったいなかったなぁ、なんて。

ただ、かといってカメラ機器を恐れる必要もないんだなと。自分の撮りたいものを撮るために支えてくれる、“優しい相棒”ぐらいに思って接していけば十分。純粋に楽しく撮っていく過程で、少しずつ技術や知識は身につけてけばいいんですよね、多分。

今回のCP+のテーマは「Visualize Your Story(あなたの物語をイメージにのせて)」。機能が高性能化、撮影が日常化している現代だからこそ、大切なメッセージだと思えました。

CP+は3月2日まで

Image: 一般社団法人カメラ映像機器工業会

いろんなカメラを触り比べ、撮り比べできる機会ってそうそうないんじゃないでしょうか。カメラ以外の周辺機器も豊富で、これからカメラ始めたい、って自分みたいな人にこそ、おすすめしたいイベントでした。

この土日にぜひ!

Source: CP+ 2025

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