維新連立で選挙区調整懸念も…「最短距離で高市氏に官邸に入ってもらう」自民・中山泰秀氏

衆院大阪4区を地盤とする自民党の中山泰秀元衆院議員

衆院大阪4区を地盤とする自民党の中山泰秀元防衛副大臣は16日、産経新聞のインタビューに応じ、高市早苗総裁が首相指名選挙に勝利するため、日本維新の会との連立協議を進めるべきと主張した。連立政権が樹立されれば、中山氏ら維新と競合する自民候補にとって、選挙区から出馬できなくなる可能性も少なくない。ただ、中山氏は選挙区調整の懸念を「枝葉末節」と述べ、「国難を救う上で最短距離で高市氏に首相官邸に入ってもらう。大局的に物事を判断してもらうのが党員の務めだ」と強調した。

どんな手立てを講じても

──自民は数合わせの論理に陥っているのでは

「数合わせでいい。どんな手立てを講じても、高市氏が首相になるべきだ。早く官邸に入ってもらい、首相と呼ばせる。自民党総裁に終わらせてはならない」

──自公連立では公明と選挙区をすみ分けた。選挙区調整の懸念はないのか

「物事には順序がある。まずは高市氏に余計な心配をかけずに、総理になってもらう。そのために令和3年、6年、そして今回と過去3回の総裁選で高市氏を応援した」

──高市氏を支援した大阪の関係者には維新との連立を不安視する声も

「大阪府連で違う考えがいれば、『ちょっと待て』と伝えたい。うろたえるような根性では、応援団でないはずだ。最後まで総理・総裁として頑張ってもらうのが筋だ。党員から懸念するメッセージも寄せられているが、『高市氏が官邸に入ることを応援すべきだ』と伝えている」

高市氏も選挙で維新と戦った

──高市氏の地元・奈良では令和3年の県知事選で自民が擁立した候補が維新の山下真知事に敗れた

「(維新が本拠地とする)大阪もそうだが、高市氏自身も維新と戦った経緯がある。今、スマイルを浮かべて維新と向き合っているが、心の中は違うのかもしれない。迷わずやってほしい。枝葉末節を気にせずやってほしい」

──「枝葉末節」とは自身を含めた選挙区調整のことか

「安倍晋三首相(当時)に『やっちゃん、選挙と政策は別だ』といわれたことがある。このポリシーを継承してほしい。現状の主要課題は政策を掲げ、高市さんに総理になってもらうことだ。その大義を忘れてはならない」

──野党候補が首相に指名される可能性もある

「27日に来日を調整するトランプ米大統領の前に、高市氏以外を座らせられるか。国難を救うとの認識で最短距離で高市氏に官邸に入ってもらいたい。海外の投資ファンドからも高市氏に期待する声を聞いている」

「首相になった後は(選挙区出馬を勝ち取るため)お願いに行くことになるだろう。首相になるまでとやかく言ってはダメだ。とにかく高市氏を首相指名選挙で勝たせる。その一念を失ってはいけない」(聞き手・奥原慎平)

高市氏への党員申し込み、総裁選出後1万4000人

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