最下位・横浜FM、クラブ史上初の泥沼7連敗…喜田“無回転”ミドル弾で4戦ぶり得点も神戸MF扇原2アシストに屈す

[5.21 J1第13節延期分 横浜FM 1-2 神戸 日産ス]

 J1リーグは21日、第13節延期分を行い、横浜F・マリノスヴィッセル神戸に1-2で敗れた。最下位に沈む横浜FMはクラブ史上初のリーグ戦7連敗。1試合消化の少ない状況ながらJ1残留圏17位との勝ち点差は10となった。一方の神戸は2017〜21年に横浜FMに所属していたMF扇原貴宏が2アシストと躍動し、連勝を果たした。

 両チームがAFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)に出場していたため、延期されていたJ1第13節。10試合勝ちのない横浜FMは前節・京都戦(●0-3)から先発3人を入れ替え、DF松原健、FW植中朝日、FW宮市亮が先発した。対する神戸は前節・G大阪戦(◯3-2)と同じ11人を起用した。[スタメン&布陣]

 試合は開始2分、横浜FMが先に決定機を迎えた。GK飯倉大樹のパントキックが最終ライン裏に送り出されると、スピードを活かした宮市が左足ボレーシュート。だが、左に外れる。一方の神戸は前半7分、扇原のFKにDF山川哲史がダイビングヘッドで合わせるも枠外。さらに同8分、右サイドに開いたMF井手口陽介のクロスをFWエリキが頭で合わせたが、これも右に外れた。

 対する横浜FMは前半12分、ウォルシュが高い位置でボールを奪い、宮市がさらに縦につなぐと、植中が相手DFをいなして右足一閃。だが、これはGK前川黛也のスーパーセーブに阻まれる。直後の右CKをFWヤン・マテウスが入れると、こぼれ球がペナルティエリア外へ。DF永戸勝也がボレーで狙ったが、クロスバーを叩いた。

 そうして迎えた前半19分、神戸が試合を動かした。DF本多勇喜のロングスローを起点に深い位置まで攻め込むと、波状攻撃から扇原がこぼれ球を拾って浮き球のスルーパス。これをエリキがエリア内で巧みに収めると、ループシュートをゴール右隅に決めた。横浜FMの選手はオフサイドを主張したが、永戸がラインを上げ切れていなかった。

 反撃に出たい横浜FMは前半23分、立ち上がりから再三狙っていた左サイド裏を宮市がまたも攻め込み、クロスを植中が収めると、落としたパスにMF山根陸がミドルシュート。だが、枠を捉えられない。同25分、横浜FMはまたも左サイドを突破した宮市が右太ももを痛め、交代を要求。同27分、MF井上健太が投入された。

 そうして迎えた前半43分、横浜FMが追いついた。井上のヘディングシュートで獲得した右CKをヤン・マテウスがショートパスで出し、DF加藤蓮がつなぐと、ゴール右斜め前約25mの位置で受けた喜田が右足一閃。豪快な無回転ミドルシュートをゴール左隅に突き刺した。喜田は一昨年4月29日の名古屋戦(△1-1)以来2年ぶりの得点。また横浜FMとしても4月20日の浦和戦(●1-3)以来4試合ぶりの得点となった。

 そのまま1-1で後半へ。神戸は後半開始時、本多に代わってDF広瀬陸斗を右SBに投入し、DF酒井高徳が左SBに回った。すると同6分、左サイドから扇原がFKを送り込むと、ファーサイドで大迫が反応。完璧なヘディングシュートをゴール左隅に突き刺した。大迫は前節の2ゴールに続く連発で、今季5得点目。扇原は一気に2アシストとなった。

 またもビハインドとなった横浜FMは後半9分、山根の浮き球パスに井上が飛び込んだが、ヘディングシュートは枠外。その後はなかなかチャンスを作れない時間が続き、神戸の途中出場FWジェアン・パトリッキにあわやPKというピンチを作られる場面もあった。そのまま試合はタイムアップ。逃げ切った神戸が敵地で勝ち点3を獲得した。

(取材・文 竹内達也)●2025シーズンJリーグ特集▶お笑いコンビ・ヤーレンズのサッカー番組がポッドキャストで配信中

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