スカイライン復活へ、GT-Rも継続宣言──日産の“本気”が見えた

スタート前にはステージに2台のクルマがカバーをかけられて置かれていた。 左が新型ジュークEV、右が新型エクストレイルe-POWER

日産自動車は4月14日、グローバル本社(神奈川県横浜市)と日産テクニカルセンター(神奈川県厚木市)で長期ビジョンを発表した。発表の内容は多岐に渡るので、ここでは国内市場を中心に、世界各地で市場投入を予定している新型車/ティザーモデル(近い将来の登場を予告するモデル)を紹介していこう。

日産自動車のイヴァン・エスピノーサ社長兼CEOがステージ上で公開したのは2モデル。まずは新型エクストレイル/ローグe-POWER。「このクルマは大切な家族の毎日の移動に知能化と電動化をもたらします」と説明を始めた。

新型ローグ/エクストレイル。日産の屋台骨を支える重要モデルがフルモデルチェンジする。

「日産独自のe-POWERを日産車のなかで最も人気のあるグローバルSUVに採用することで、より洗練された電動車の走りを、より多くのお客様にお届けします。四輪駆動のe-4ORCEは、あらゆる路面状況での高い安全性とコントロール性を実現し、プロパイロットは安全性と快適性を向上させます。こうした先進装備を採用したエクストレイル/ローグe-POWERは、EVのような滑らかな加速と、日常使いから長距離運転まで、静かで安心感のある走りを提供します」

欧州向け新型ジュークEVも

新型ジュークEV

続いて、欧州がメイン市場となる新型ジュークEVがベールを脱いだ。

「俊敏でコンパクト、ひと目で日産とわかる存在感。ジュークEVは個性と感情を失うことなく、知能化と独自のキャラクターが両立することを体現しています。常に大胆で、常に個性的なジュークがEVになります」

フレームを持つ米国市場向けの新型エクステラ(Xterra)。

新型車2モデルに続き、スクリーン上で2モデルのティザーが公開された。まずは米国市場向けのエクステラだ。

「エクステラは本格志向で、走破性を求める人々のために帰ってきます。真の冒険のために生まれ、フレーム構造ならではの強靱さを備え、目的に基づいたデザインを採用しています」

スカイラインのティザー画像 伝統の丸目のリヤランプが見える。

新型スカイラインの投入とGT-Rの開発を明言

V6エンジンに加え、V6ハイブリッドも設定される予定である。「最後に」と前置きしてエスピノーサCEOが紹介したのは、スカイラインだった。もちろん、日本市場に投入する。

「まさに、日産の源流であり、魂の象徴です。日本のエンジニアリングと走りへの情熱を体現してきたスカイラインは、高性能で、正確で意のままの走りを実現します」

スクリーンに投影された映像は、伝統の丸型テールとサーフィンラインを受け継いでいることを示唆していた。

さらに、長期ビジョン発表会の後で行なわれた「CEOラウンドテーブル」でエスピノーサCEOは、GT-Rの開発を行なっていることを明言した。

「GT-Rは投入します。日産のアイコンのひとつだし、自動車業界のアイコンでもあると自負しています。GT-Rの伝統は持続させる義務があると考えています」

日産の商品ポートフォリオ。真ん中にあるのが、ハートビートモデル。これはブランド力をアップさせるのに重要なモデルで、フェアレディZ、スカイライン、リーフ、パトロールなどが当てはまる。

日産は各モデルを役割に応じて4つのカテゴリーに分類している。「商品ポートフォリオの中心にあるのはハートビートモデルです」とエスピノーサCEO。ハートビートモデルは情緒的な価値と受け継がれてきた歴史を大切にしながら、進化させる役割を担う。スカイライン、フェアレディZ、リーフ、パトロールなどがハートビートモデルに該当する。

コアモデル群。エクストレイルやローグはここに入る。 グロースモデル群。 パートナーモデル群。ルノーからOEM供給されるマイクラEVなどが当てはまる。

エクストレイル/ローグe-POWER、ノート、シルフィ、キャシュカイなどが、グローバルで規模と安定性により事業を支えるコアモデル。エルグランドやサクラは成長モデルに位置付け、新規需要のある分野や、日産ならではの強みを発揮できる分野に狙いを定めて投入する。4つめは、上記3つのモデルを補完するパートナーモデル。コンパクトEVのマイクラや中国で設計・開発・製造するピックアップトラックのフロンティア・プロ、そして中国向け電動ミドルクラスSUVのNX8などが該当する。

ギョーム・カルティエ チーフパフォーマンスオフィサーは、日産にとってホームマーケットである日本での商品展開について次のように説明した。

「国内市場の優先事項は明確です。昨年の夏に底を打った後、2024年度後半の水準に向けて回復の兆しが見え始め、3月のマーケットシェアは約11%となりました。新型車の効果で、お客様の来店とウェブサイトの閲覧数が改善してきています。国内戦略の柱は3つ。まずは自動運転技術やロボタクシーを含む新たなモビリティのサービスをリードしていきます。そして、2027年度末までに、次世代プロパイロットを新型エルグランドに搭載することをお伝えします」

2つめの柱は商品ラインアップの強化だ。これについてはスカイラインエルグランドパトロールといった長い歴史を誇るモデルを強化すると同時に、キックスe-POWERムラーノなどでSUVのラインアップを拡充することが明言された。

工場の稼働率100%を目指すという。 逆輸入されるムラーノ。

「さらに、2028年度以降は効率的に開発されたコンパクトカーシリーズを投入し、商品ラインアップのギャップを埋めていきます。3つめの柱は顧客層の拡大です。日産にとって若年層のお客様は明確な成長の機会と捉えています。適切な商品とわかりやすいコミュニケーションを通じ、若年層への対応を強化していきます。そして、国内市場のおける強さを取り戻し、2030年度までに年間55万台の販売を目指していきます」

エルグランドにスカイライン、キックスe-POWERにムラーノなど、魅力的な商品が続々と日本市場に投入される。楽しみに待ちたい。

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