"6ドア6人乗り"の日産「高級SUVミニバン」がスゴかった! 豪華インテリア×解放感あふれる斬新ドア採用! カッコよくてユニークな「クラーザ」米国公開モデルとは!
かつて日産は、「インフィニティ」ブランドのコンセプトカーとして「クラーザ」を披露しました。斬新な6ドアのSUVミニバンですが、どのようなモデルなのでしょうか。
“6ドア6人乗り”の日産「高級SUVミニバン」!?
2025年10月30日から11月9日まで、東京ビッグサイトにて「ジャパンモビリティショー2025」の開催が予定されています。
ジャパンモビリティショーは、かつての「東京モーターショー」に続く新たな自動車ショーとして2023年より開催され、多くのコンセプトカーが披露されました。
世界各国でもさまざまな自動車ショーが開催され、これまでにも数々の注目車が登場していますが、その中でも最大級のイベントとして知られる「北米国際オートショー(通称デトロイトショー)」では、今でも記憶に残るモデルが披露されてきました。
日産は2005年のデトロイトショーで、SUVとミニバンを融合させた斬新なコンセプトカーを発表し、大きな話題を呼びました。それが「KURAZA(クラーザ)」です。
日産が海外で展開する高級ブランド「インフィニティ」から出品されたクラーザは、「乗員全員が等しく最上級の快適性とゆとりを享受できる、次世代ラグジュアリーSUVの姿」を提示。
エクステリアは、一見すると市販車に近い現実的なデザインでまとめられ、縦型のヘッドライトや楕円形のフロントグリル、豊かに張り出したフェンダーなどは、当時のインフィニティ「FX」や日産「ムラーノ」などにも通じる、同社のデザイン言語を反映したものです。
しかし、その印象はボディサイドからリアにかけて一変します。直線的なフロントガラスから伸びるルーフは、中央から後方にかけて緩やかに膨らむ独特の形状を描き、そしてほぼ垂直に切り落とされたリアエンドは、テールランプ周辺に丸みを持たせることで、直線的な力強さと流麗な曲線美が共存するという、ユニークなスタイリングを確立していました。
インテリアは「自然素材と先進技術の融合による、極上の贅沢な空間」をテーマに創り上げられています。エクステリア同様に直線と曲線を組み合わせたダッシュボードやドアトリムには、ステッチが施された本革やウッドパネル、アルミ素材が惜しみなく使われ、豪華な雰囲気を演出。
特に印象的なのは、1列目から3列目までを貫くアーチ状のセンターコンソールです。6つの座席はすべてが独立したシートとなっており、どの席に座っても等しくリラックスできる空間が提供されていました。
さらに、天井には広大な面積を誇るツインガラスルーフが、リアドアにはピラー部分まで開く観音開きのドアが採用され、6枚すべてのドアを開け放つと圧倒的な開放感をもたらします。
パワートレインやボディサイズといった技術的な詳細は公表されませんでしたが、クラーザはSUVの走破性とミニバンの居住性を融合させた、新時代の高級車像を鮮烈に印象付けました。
このクラーザが市販化されることはありませんでしたが、その先進的な思想やデザインの一部は、後のインフィニティ最高級SUV「QX56」や、近年の「パスファインダー」といったモデルに色濃く受け継がれていることが見て取れます。
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クラーザのように、たとえ市販には至らなくとも、未来の市販車に多大な影響を与えるコンセプトカーは少なくありません。
自動車ショーで披露される大胆な提案は、数年後の私たちのカーライフを豊かにする、未来への道しるべと言えるでしょう。
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