トランプ氏、タイ・カンボジアとの貿易交渉再開を指示-停戦合意受け
- 戦闘を終わらせることで「何千人もの命を救った」とSNSに投稿
- 武力衝突停止がなければどちらの国との取引も望まないと先に表明
トランプ米大統領は28日、国境地帯での戦闘停止で合意したタイとカンボジアとの貿易交渉を再開するよう、米当局者に指示したことを明らかにした。
トランプ氏は「この戦争を終わらせることで、われわれは何千人もの命を救った。私は貿易チームに貿易に関する交渉再開を指示した」と、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に投稿した。トランプ氏は停戦を確実にするためタイのプンタン首相代行、カンボジアのフン・マネット首相と話したとしている。
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トランプ氏のコメントは、同氏が貿易面の圧力を地政学的な火種に対処する万能薬のように扱っていることを示す最新の事例だ。トランプ氏は米市場への継続的なアクセスを望むなら紛争を終結させるよう貿易相手に圧力をかけたとして自らの功績を主張している。
米国は6月、コンゴ民主共和国とルワンダの長年にわたる紛争を終結させることを目的として合意を仲介した。また、トランプ氏はインドとパキスタンの衝突激化を阻止したとし、自らの手柄だと主張している。
タイとカンボジアは28日、東南アジア諸国連合(ASEAN)議長国、マレーシアのアンワル首相が仲介役を務めたクアラルンプールでの協議で、戦闘を即時停止することで合意した。米国と中国の大使も協議の場に臨んだが、役割は明らかでない。
プンタン首相代行とフン・マネット首相は会談後、アンワル首相とトランプ氏、中国に対し謝意を表明した。
トランプ氏は26日のSNS投稿で、タイ・カンボジア両国の首脳と個別に電話で協議し、武力衝突を停止しなければ、「どちらの国とのいかなるディール(取引)も望まない」と伝えたことを明らかにしていた。
原題:Trump to Resume Trade Talks With Cambodia, Thailand After Truce(抜粋)