効率主義から抜け出し幸福度をアップする、人生を豊かにする「非生産的」な3つの習慣(Forbes JAPAN)
■習慣2:良い瞬間をじっくりと味わう幸福度の高い人は、心地良い経験をすぐに切り上げて次へ進もうとしない傾向がある。食事が終わった後も長く食卓に留まったり、楽しかった会話を思い返したりすることがある。心理学者はこれを「セイバリング」と呼ぶ。これはポジティブな体験に意識的に注意を向けることで、その体験をより長く充実したものにすることを意味する。人は今起きていることを味わうこともできれば、良い思い出を振り返ったり、これから起きる出来事を楽しみにすることもできる。セイバリングをよく行う人は、幸福度や生活満足度が高い傾向にある。学術誌『Applied Psychology: Health and Well-Being』に2026年に掲載されたメタ分析では、セイバリングは訓練によって強化できるスキルであり、そのエクササイズは様々なグループにおいて、感情面でのウェルビーイングを向上させることが示唆されている。セイバリングが重要である理由の1つは快楽順応にある。これは、どのような好ましい状況にも時間とともに慣れてしまう人間の傾向を指す。新しい家や親密な人間関係など、かつては大きな喜びをもたらしていたものも、次第にその良さが感じられなくなることがある。意識的に再びそこへ注意を向けることは、その価値が薄れていくのを防ぐ1つの方法だ。効率を重視する人にとっては、これはまるで全く何もしないことのように見えるかもしれない。■習慣3:あえて目的のない会話をする幸福度の高い人は、特に話すことがなくても他の人と会話する時間を持つ傾向がある。旧友との長電話や近所の人との数分間の雑談は目に見える成果をもたらすものではないが、これらの瞬間は彼らの人生にとって欠かせないものだ。心理学研究において、人間関係の質はウェルビーイングを最も強く予測する要因の1つだ。数十年にわたり参加者を追跡調査してきた「ハーバード成人発達研究」は、親密な人間関係が、富やキャリア上の成功以上に充実した人生に大きく寄与するという結論でよく知られている。
そうした人間関係は予定を決めずに一緒に過ごす時間の中で深まる傾向がある。全てのやり取りに目的があると、信頼や親近感を築くような気楽で率直な会話をする余地が少なくなる。学術誌『Journal of Experimental Psychology: General』に2014年に掲載された研究では、見知らぬ人との短くカジュアルなやり取りでさえ、人が思う以上に気分を向上させる傾向があることが明らかになった。
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■3つの習慣の共通点これら3つの習慣に共通するのは、「何を生み出すか」ではなく「体験そのもの」に価値を見出すことだ。罪悪感なく休む、心地よいひとときをじっくり味わう、特に理由もなく誰かと語らう、これらは全て、自己決定理論がウェルビーイングの土台とする「内発的動機づけ」を体現している。成果を重視する文化においては、こうした習慣を維持するのは難しいかもしれない。休みづらかったり、楽しい瞬間を急いで通り過ぎたり、ほとんどの会話に何らかの目的を持って臨んだりする場合、それは通常、その人に何か欠点があるということではない。多くの場合、いつの間にか生産性が自分の時間を有意義に使えたかどうかを判断する主な基準へと変わってしまったということだ。
まずできることは、そうした判断が頭に浮かんだとき、そのことに気づくことだ。余暇の時間を「測らない」ままにしておくことは、自分の目標を軽視しているということではない。幸せを強く感じている人にとって、それこそがその他の努力に価値を感じさせるものとなっている。