「競わず、張り切らず、頑張りすぎず、のんきにやる」幸せに長寿を全うしたい人に捧げる"タモリの教え" 割り込まれても「ささ、どうぞ」と快く前を譲る
心理学では、いつでも忙しくせかせかしている、人とすぐに競争しようとする、といった傾向のある人を「タイプA」と呼んでいます。こういう人は、虚血性心臓疾患になりやすいということもわかっています。
カナダにあるクイーンズ大学のキャリル・マクウェンは、200組の夫婦にタイプAかどうかを判定するテストを受けてもらう一方で、結婚満足感などを教えてもらいました。
その結果、タイプAの人ほど、結婚に不満を感じやすく、また離婚したいという気持ちが強いことがわかりました。
人と競うのが好きなタイプAの人は、配偶者ともよくぶつかります。相手をバカにしたり、悪口を言ったりすることが多いこともマクウェンはあきらかにしています。
競争的で、人とガンガンぶつかるタイプではいけません。
かの文豪シェークスピアは、「のんき者ほど長生きする」といったセリフを残しているそうです。出典はちょっとよくわかりませんが。人と争わず、できる限りのんきでいたほうがいいのですよ。
タモリさんも、あまり勝負するのが好きなタイプではありません。人と競り合うようなことは意識的に避けているのですね。
「SMAP×SMAP」(フジ系)の人気コーナー「ビストロスマップ」の最終回にゲストとして出演したタモリさんのエピソードをご紹介します。
「2チームに分かれての料理対決で、勝者を決めるのが恒例となっていますが、タモリは『最終回だから、判定はいいでしょ。人生で判定なんか、どうでもいいことだ』と決着をつけなかったんです」 (『週刊大衆』 2017年5月8日号 p72)
番組的には、おいしさに関して勝敗や優劣をつけてもらいたかったのでしょうが、タモリさんはそういうことをしませんでした。
心の柔軟性は高まり、イライラしなくなり、長生きできる
人とぶつかり合いそうになったら、「あなたの勝ちでいいですよ」と勝負の土俵から降りて、相手にさっさと白旗を上げてください。ムキになって張り合ったりしても、いいことは何もありません。心臓がキリキリして、発作を起こしやすくなるのが関の山ですから。
内藤誼人『タモリさんに学ぶ「人生のたたみ方」』(廣済堂出版)
自動車の運転をするとき、性格が豹変する人もいると思うのですが、のんきに運転するのがポイントです。少しくらい飛ばしたって、目的地に到達する時間はそんなに変わりませんよ。
自分の車の前にいきなり割り込んでくる人がいても、気にしない、気にしない。「ささ、どうぞ!」という感じで、快く前を譲ってあげてください。そのほうが交通事故に遭うリスクも相当に減らせます。
のんきであればあるほど、心の柔軟性は高まり、イライラしなくなり、長生きができます。つまらない張り合いはやめて、のんきに生きていきましょう。
タモリさんの教え 人と競り合いそうになったら、さっさと白旗を上げる