モスクワ市内の全空港を閉鎖 ウクライナによる2夜連続のドローン攻撃受け

ロシアは5日、首都モスクワが2 夜連続でウクライナのドローン(無人機)攻撃の標的になったと発表した。ロシア連邦航空局は、モスクワ市内の四つの主要空港すべてを安全確保のため一時的に閉鎖したと、メッセージアプリ「テレグラム」に投稿した。 モスクワのセルゲイ・ソビャーニン市長は、少なくとも19機のウクライナのドローンが「さまざまな方向から」市内に到達する前に破壊されたと、ソーシャルメディアに投稿した。破片の一部はモスクワ市内に続く主要幹線道路の一つに落下したが、死傷者はいなかったとした。 ウクライナをめぐっては5日、ロシア西部クルスク州に新たな越境攻撃を仕掛けたとの報告が複数上がっている。ウクライナはこれについてコメントしていない。 ウクライナ軍の参謀本部は先に、クルスク州チョトキノ村近郊で4日、ロシアのドローン部隊を攻撃したと発表していた。 ロシア当局も、ウクライナの攻撃で同州リルスク町の変電所が損傷し、電力を喪失したと報告している。 ロシア政府は4月26日、自軍がクルスク州の完全な支配を取り戻したと主張していた。ウクライナ側は、今も国境を越えてロシア側で活動しているウクライナ兵がいると主張している。 クルスク州のアレクサンデル・ヒンシュタイン知事代行は、メッセージアプリ「テレグラム」に、リルスクの変電所の変圧器2台が損傷したと投稿した。 また、爆風で飛んできた破片で10代の2人が負傷したと付け加えた。 ロシアの複数の軍事ブロガーも、ウクライナ軍が村に侵入しようとしたと報告。国境の対戦車障害物を突破した複数の車両の画像を投稿した。BBCはこれらの画像の真偽について検証できていない。 ウクライナ軍は5日に国境を越えてロシアにミサイルを撃ち込み、特殊車両で地雷原を越えたと、ロシアの複数のブロガーは述べている。 ロイター通信によると、ブロガーの「RVvoenkor」は、「敵軍は夜間にロケット弾で橋を爆破し、朝になると装甲部隊が攻撃を開始した」と述べた。 「地雷除去車両が地雷原に通行路をつくり始め、兵士らを乗せた複数の装甲車がそれに続いた。国境沿いでは激しい戦闘が続いている」 ウクライナは5日の声明で、「クルスク州での作戦開始から9カ月が経過した現在も、ウクライナの国防部隊はロシア・クルスク州でのプレゼンスを維持している」とした。 これまでのところ、ロシア政府から公式の反応はない。一部の軍事ブロガーは、敵対勢力がチョトキノ村に向けて、2地点で国境を越えようとしていることを示す地図を公開している。 こうした中、チョトキノ村から国境を挟んで約12キロメートルに位置するウクライナ北東部スーミ州では、地元当局が2集落の住民に避難するよう求めた。 ウクライナは2024年8月、ロシア・クルスク州への越境攻撃を開始。緩衝地帯を作り、ウクライナ・スーミ州とその周辺地域を守ることや、将来の交渉の切り札として使うことを狙っていた。 (英語記事 Ukraine claims strike in Russia's Kursk amid reports of fresh incursion)

(c) BBC News

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