【29日オープン】関東初の高級くら寿司「無添蔵」が最強すぎる!! 新幹線を使った脅威のパワープレイも導入

恐らく関東民のほとんどが知らないであろう、高級路線の くら寿司「無添蔵」。大阪をはじめとする関西に4店舗しか存在せず、だいたいが郊外という立地。もはや幻の存在と言っても過言ではなかった。

そんな「無添蔵」が、ついに関東に初上陸! 中目黒駅から徒歩1分程度という好立地にオープンする。メディア向けの内覧会で実際に寿司を食べて来たが……これはガチで最強の くら寿司だ!!

・29日

場所は中目黒駅の西口2から徒歩1分くらい。数件隣に「くら寿司中目黒駅前店」があるが、そっちより駅に近い。何ならホームから見える。

気になるオープン日は、5月29日。駅前と言えど、中目黒駅周辺は狭い路地が入り組んでいる。そして「無添蔵 中目黒店」は、そんな駅前の路地の1つにあるビルの2階にオープンする。土地勘のない方は場所を調べてからの方が良いだろう。

・しっとり感

トップの写真が入口なのだが……何となく察せられるであろう通り、こちら、通常のくら寿司とは雰囲気が異なっている

くら寿司と言えば、常にどこかのテーブルから「ビッくらポン」の音声が響き渡るにぎやかな明るい店内で、リーズナブルな寿司をソロでも大人数でも楽しめる的なスポット。しかし「無添蔵」は、だいぶ毛色が違う……!

「ビッくらポン」はオミットされ、静かなBGMが流れる暗めの店内に、通常のくら寿司より少し広いカウンター席が多数。

テーブル席は

こんな感じで半個室的にすることも可能。

・ウマい酒

そして圧倒的に豊富なアルコールの種類。私はウィスキー党なのでそこに特に触れていくが、余市に宮城峡と、バチバチに手堅いセレクト

おっと、後ろに隠れているのはニッカセッションに……個人的に現状1000円台で買えるウィスキーの中で最強のコスパを持つと思っているニッカフロンティアか。

価格的にたぶん2軍みたいな感じだろうけれど、隙が無いな。本当に美味いよねこれ。家庭用市場分の出荷が一時停止されて久しく、そろそろ流通分が尽きて買えなくなりそうだけど。

日本酒も久保田や獺祭と、間違いなく美味いラインを攻めている。専門のバーのようにニッチな要求を満たすラインアップではないが、しかし寿司屋にこれだけ揃っているのは素晴らしいの一言だ

・パワープレイ

そして本命の寿司だ! 通常のくら寿司と同様の定番ネタはちゃんとそろっている。しかし一部を除き、飾り包丁が入っていたり出汁醤油を表面に刷毛で塗るなどの手間で、ちょっとグレードアップしているぞ……!

そしてヤバいのが、福井県で当日の朝に獲った魚を新幹線で輸送し、その日の夕方から提供するという試み。「福井 朝獲れ」シリーズと銘打っているもよう。

なんでも福井には1船買いを含め契約している漁船があるそうで、3時に出航して5時に水揚げし、漁港そばの工場で加工したものを金沢駅から始発の北陸新幹線に乗せ、中目黒に持ってくるそう。

つまり、東京駅の「祭」で売られている一部の駅弁と同じ、新幹線の強力な輸送力を活用したパワープレイである。実は内覧日にも魚は輸送中だったのだが、私の取材した時間が早すぎて届いてなかった。夕方以降にネタが強化されていく寿司屋

なお、福井から持ってこれるなら新潟の寒ブリや福島の常磐もの、静岡のカツオなんかもやれるのではと思って聞いてみたが、漁船・工場・新幹線の全てを揃えるのは大変らしく、現時点では福井からだけなもよう。上手くいけばワンチャンあるのかもしれない。

「福井 朝獲れ」シリーズで何が出てくるかは完全にその日の漁船次第だが、ハマチやマダイ、キジハタ、サワラなどが見込めるそうだ。

他に特徴的なのが、「生本まぐろ 中落ち セット」だろう。価格は1480円。解体時に出る中落ちを、入荷出来た日にだけ数量限定で出すそう。中落ちがそのまま出てくるので、自分で骨からスプーンで肉を削ぎ落し、シャリと海苔、ワサビを使って食べるスタイル。

寿司以外でも、刺身や天ぷらの盛り合わせの種類も豊富かつ量が多い。刺身と酒だけとか、天ぷらと酒だけで攻めるスタイルも可能となっている。

・ガチ

なるほどね。「無添蔵 中目黒店」はガチだな……。仕事帰りに寿司で一杯やるのに最適のスポットの仲間入りをしそうだ。と、ここで私も実際にオーダーし、食べていっていいという。

マジすか? じゃあ遠慮なく本気で食べさせてもらいますね。最初のオーダーは……これだ! 

純米酒 三種飲み比べ(980円)

このコンセプトを本気で味わうには、まずはアルコールでしょう? セレクトの理由を聞くと、全てどのメニューとペアリングしてもやれるが、春鹿は魚介類全般、黄桜は天ぷらも意識、そして久保田は肉寿司にも合うようにとのこと。

そして寿司屋で絶対に欠かせないのがマグロ。「生本まぐろ三種盛り」(980円)。飾り包丁と刷毛塗りの出汁醤油が思った以上に効果を発揮しているのがビジュアルから伝わる。

絶対美味いだろこれ。左から赤身、中とろ、大とろだが……うんめぇなこれ! どう考えても通常のくら寿司のマグロより美味い。定期的に くら寿司をレビューしているから詳しいんだ。

聞くと、このマグロも結構なパワープレイで中目黒入りさせたものなことが発覚。宇和島で養殖したマグロを、水揚げから1度も冷凍することなく、爆速で中目黒まで輸送して出しているそう。

そして「無添蔵 中目黒店」では、この激ウマなマグロは常時提供されるという。すげぇな、毎日ピストン輸送じゃないか。そしてこのトロの甘いトゥルトゥルな身が、キレッキレな春鹿と合わさって最強になる!!

そうだ。くら寿司と言えば、デフォで全品ノーワサビだが、いちおうテーブルにはワサビが備えられている。よくある、可もなく不可もないワサビだ。

しかし、ここでは280円で自分でおろすワサビもゲットできる。メニュー名は「生本わさび」。

美味い寿司には、おろしたてのワサビが欲しいよな。

こうなったらもう止まらない。おいおい、「北海道産 しゃこ(630円)」なんてあるのかよ! 恒常メニューらしい。凄いぞこれは。

北海道産 まつかわかれい(580円)」もいっておこう。いやぁ、コリュッとした歯ごたえのある甘い白身がたまらん。うまみも強いぞ!!

北海道でもっとも名高いカレイと言っても過言ではない。希少価値が高く、一時期は漁獲量が落ち込んだが、稚魚の放流後に持ち直した魚だ。稚魚を放流したところで無意味か、逆に悪影響となる魚が多いのだが、こいつの場合は効果があったと目されている。まず回転寿司では出てこない

……という感じで、堪能させていただきました。メディアの内覧日ということで、通常の営業時よりも「客層」としては異様で、誰もがカメラを振り回して色々撮影や質問をしているというような状況ではあったが、そんなに気が散ることもなく寿司と酒に集中できた

逆に特異な状況のお陰で、この薄暗い店内と、ほど良いサイズ感のカウンターの効果をわかりやすく実感できたという感じ。

関東初上陸の高級なくら寿司「無添蔵 中目黒店」は、ガチで満足度の高い大人の寿司飲みスポットになりそうだ。

そうそう、最後にお得な情報を。関東初出店記念ということで、5月29日~6月8日まで、毎日数量限定で「地中海産本まぐろ中トロ(380円)」「地中海産本まぐろ大トロ(580円)」の2品が、100円で提供されるそうだぞ!

参考リンク:無添蔵 中目黒店 執筆:江川資具 Photo:RocketNews24.

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