<1分で解説>DNA二重らせん発見のワトソン氏死去 どんな人物?
DNAの二重らせん構造を発見したことで知られる米国の分子生物学者、ジェームズ・ワトソン博士が6日、ニューヨーク州のホスピスで亡くなりました。97歳でした。20世紀の科学で最重要ともいわれるDNA構造の発見を成し遂げたワトソン博士は、研究以外でもさまざまな注目を集めました。1分で読めて役に立つ「サクッとニュース」、今回は「ワトソン博士とDNAの二重らせん構造」について解説します。 Q DNAの二重らせんってどんなものなの? A DNAは「デオキシリボ核酸」が正式名称で、生き物の体の設計図となる遺伝情報を保持している物質です。DNAの二重らせんは、はしごのような形をしていて、そのはしごがねじれている構造です。 Q ワトソン博士はどうやってDNAの構造を発見したの? A 英ケンブリッジ大学でフランシス・クリック博士と一緒に、エックス線を使った解析などを進め、1953年にDNAの二重らせん構造を発見しました。62年にはノーベル生理学・医学賞を受賞しました。 Q ヒトゲノム計画にも関わったんだってね。 A はい、人間の全ての遺伝情報(ゲノム)を解読する国際的なプロジェクト「ヒトゲノム計画」の中心人物です。ワトソン博士は米国立ヒトゲノム研究センターの初代所長も務めました。 Q ワトソン博士は研究以外でも有名だったの? A ノーベル賞受賞後に発表した「二重らせん」という本では、DNAの構造解明だけでなく、研究者同士の人間関係も赤裸々につづり、話題になりました。2007年には「黒人は知性で白人より劣る」と発言し、人種差別的だと厳しく批判されました。14年には大学への寄付のためにノーベル賞のメダルをオークションに出品したこともありました。
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