白い羽を血で染めたオオフルマカモメや皆既日食を背に飛ぶグンカンドリ、鳥写真コンテスト受賞作を紹介
(CNN) 2025年のバードフォトグラファー・オブ・ザ・イヤーでは、白い羽が血で赤く染まったオオフルマカモメ、小魚の群れを捕食する水鳥、そして見渡す限りに続く太陽光パネルにとまる一羽の鳥を捉えた作品などが受賞した。
10年目を迎えるこのコンテストは、鳥の美しさをたたえるとともに、鳥類の保護活動を支援し、鳥が直面する脅威への意識を高めることを目的としている。今年は2万5000点を超える応募があり、賞金4000ドル(現在のレートで約63万円)の大賞を目指して競い合った。
カナダ人写真家リロン・ガーツマン氏が、皆既日食を背景に浮かび上がるグンカンドリのシルエットを捉えた印象的な作品で大賞を受賞。1年あまりの準備期間を経て、メキシコ・シナロア州の東海岸でこの写真を撮影した。海鳥が頻繁に訪れる小さな島々の近くにボートをとめ、月が太陽を横切るのを辛抱強く待ったという。
皆既日食を背景に浮かび上がるグンカンドリ。1年あまりの準備期間を経て撮影に成功した/Liron Gertsman/Bird Photographer of the Year
同コンテストの責任者、ウィル・ニコルズ氏は声明で「傑出した写真撮影には、卓越した技術、芸術的なビジョン、そして献身が必要だ」
「この写真は、人間の創造性が成し遂げられるものを鮮やかに思い出させてくれる。人工知能(AI)画像がますますあふれる世界において、荘厳で自然界に根ざした写真をたたえるのはすがすがしい」(ニコルズ氏)
このコンテストの中心テーマは自然界の保護だ。世界中の鳥類保護プロジェクトに資金を提供する慈善団体バーズ・オン・ザ・ブリンクと提携している。ニコルズ氏はCNNに対し、このコンテストは素晴らしい写真を表彰するだけではなく、「写真を使って、大切な物語を伝えることを目的としている」と語った。
◇
本記事は2025年10月1日初出の記事を再編集して掲載したものです。