自閉症、原因は「環境毒素」 米厚生長官が主張
[ワシントン 16日 ロイター] - ケネディ米厚生長官は16日の記者会見で、自閉症の症例増加の背景に環境要因があると科学的根拠を示さず指摘し、その要因を特定するためカビから薬まであらゆるものを調べる方針だと述べた。
ケネディ氏は以前、自閉症は伝染病と主張し物議を醸した。会見では、自分と同年代で自閉症に罹患(りかん)した人を知らないことを理由の一つとして、自閉症は予防可能であると述べた。「遺伝子が伝染病の原因になることはない」とし、科学的根拠を示さず「環境毒素」によって引き起こされるに違いないと主張した。
ワクチン懐疑派のケネディ氏はかねて、自閉症の罹患にワクチンが関係していると主張している。会見では、自閉症に関する研究を指示するとして、対象にカビ、空気、水、食物、医薬品を挙げた。ワクチンには言及しなかった。
8歳児の自閉症罹患が2022年は31人に1人の割合に上昇したという米疾病対策センター(CDC)のデータを挙げた上で、自閉症の罹患状況をモニターする業務をCDCから、自らが直接監督する新設の「健康なアメリカのための管理局」に移すと述べた。
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Washington-based correspondent covering U.S. healthcare and pharmaceutical policy with a focus on the Department of Health and Human Services and the agencies it oversees such as the Food and Drug Administration, previously based in Iraq and Egypt.