中国、米議員のニンニク輸入調査要求に反発 「もっと常識を」

 中国外務省は13日、米共和党のリック・スコット上院議員(写真)が中国産ニンニクの輸入を巡り、食の安全や労働慣行への懸念を理由に調査を要求したことを受け、もっと常識を働かせるよう求めた。米連邦議事堂で11月撮影(2024年 ロイター/Leah Millis)

[北京 13日 ロイター] - 中国外務省は13日、米上院議員が中国産ニンニクの輸入を巡り、食の安全や労働慣行への懸念を理由に調査を要求したことを受け、もっと常識を働かせるよう求めた。

共和党のリック・スコット上院議員は今週、米政府の複数の部局に書簡を送り、中国産ニンニクを「下水ニンニク」と表現。中国で排泄物が肥料として使用されていることは深刻な懸念だと述べた。また、搾取的な労働慣行が行われている可能性があるとした上で、中国の低価格は米生産者を圧迫し、米国の経済安全保障を脅かしているとした。

報道官は会見で書簡について質問されると「米国に脅威を与えるとは、ニンニクは夢にも思っていなかっただろう」と述べ「国家安全保障の概念を一般化し、経済・貿易・技術問題を政治化・武器化することは、世界の供給網の安全保障リスクを増大させ、他国や自らを傷つけるだけだ」と強調。

「米国の政治家には、嘲笑を避けるために、常識的で合理的な行動をとるよう助言したい」と皮肉った。

米国にとって中国は生鮮・冷蔵ニンニクの最大の海外供給国。第1次トランプ政権では、中国産ニンニクの関税は2018年に10%、19年には25%へと引き上げられた。

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