ChatGPTがネットを検索しまくって、高精度な答えを導き出すように進化
ChatGPTがネットの深い海に潜ってくれるようになります。
OpenAIが、ネットをディープに検索しまくって詳細な回答を生成する機能「Deep Research(ディープリサーチ)」をChatGPTへテスト実装しました。現在はProプランのブラウザ版のみの提供となっていますが、今後Plus/Teamプランでも利用可能になると発表されています。公式サイトではDeep researchの仕組みを…
幅広い分野の推論タスクを通じて訓練されたことで、必要なデータを見つけるための多段階の計画を立て、実行する能力を獲得しました。
必要に応じて情報を遡って修正し、リアルタイムで得られたデータに基づいて適応することもできます。
と述べています。
また、ユーザーがアップロードしたファイルを閲覧したり、Pythonツールを用いてグラフを作成・改良したりすることが可能ということで、生成したグラフや、ウェブサイトから取得した画像をレスポンス内に埋め込む機能も備えており、情報源の特定の文や段落を引用することもできるようです。
では、実際にどう使うのか、OpenAIメンバーが実践してくれていたので、一部をご紹介します。
「市場調査レポートをまとめてください」
Image: OpenAI / YouTubeプロンプト(指示)入力画面にDeep researchボタンが追加されており、ボタンを押すとDeep researchが実行されます。現在はProプランのなおかつブラウザ版だけの提供ですが、いずれPlus/Teamプランでも利用可能になる見込みのようです。
Image: OpenAI / YouTube実際に使った例をOpenAIのメンバーが実践してくれています。まずは市場調査に使う場面。
ユーザー:
「iOSおよびAndroidの普及率、別の言語を学びたいと考えている人の割合、そして過去5年間におけるモバイル普及率の変化を、GDP上位10カ国の先進国および発展途上国について調べるのを手伝ってください。
これらの情報をフォーマットされたレポートと指標をまとめた表に整理し、新しい翻訳アプリのターゲット市場についての推奨事項も含めてください。特にChatGPTが、より効果的に拡大できる市場に焦点を当ててください」
…と入力すると、本格的な調査をする前に、ChatGPTがもっと知りたい項目(深掘りに必要な質問)をいくつか尋ねてきます。まるで挙動が人間のよう…今回聞いてきた質問は…
ChatGPT:
・「モバイル普及率のデータは、人口に対する割合として表示しますか? それとも総ユーザー数として表示しますか?
・iOS対Androidの普及率については、全体的な普及率に関心がありますか? それともアクティブユーザー数、デバイス出荷台数、市場シェアなどの特定のカテゴリに焦点を当てますか?
・別の言語を学びたいと考えている人の割合については、一般的な関心を対象にしますか? それとも実際に語学学習プラットフォームを利用しているユーザーに焦点を当てますか?
質問に答えると、ChatGPTが調査を開始します。
実際にChatGPTがWebページを閲覧して、表や画像、PDFを読み込んでプロンプトに沿った調査を進行していきます。プロンプトにもよりますが、完了まで5分から30分ほどかかるということです。
右側にサイド画面が現れて、ソースや現在進行していることを表示してくれます。調査が終わると、ソースをすべて記載してくれます。ソースを元にレポートの完成です。
「私が買うべきベストなスキーはどれ?」
Image: OpenAI / YouTube次は、買い物するときの商品検討に使う場面です。
レビューを考慮して買うものを決めるとして、今回メンバーは東京にいるという設定でスキーグッズをリサーチします。
ユーザー:
日本でスキーをするためのスキー板を購入したいです。これをレポート形式で作成し、最後に見やすい表を追加してください。
ChatGPT:
日本でのスキーに最適なスキー板を見つけるために、以下の詳細を教えていただけますか?
• スキルレベル(初心者、中級者、上級者、エキスパート)
• 好みの地形(整備されたゲレンデ、パウダー、バックカントリー、オールマウンテン)
• 身長と体重(適切なスキーの長さを推奨するため)
• 予算の範囲
• ブランドの希望があるか
これらの情報をいただければ、詳細なレポートと比較表を含めた、よく整理された提案を作成できます。
具体的な質問から、いいレポートが上がってきそうな予感がします。
言葉の意味がわからなければその場で質問できるので、まったく知識のない分野でも、その理解度に合わせてレポートをまとめてくれそうです。これから人間が検索するのもゼロではないでしょうが、慣れてない分野を調べるときは、絶対こういう機能から入ったほうがラクだろうなぁ。