オーストリア、3党による連立政権発足 第1党の極右は閣外
オーストリアで3日、中道右派の国民党(OVP)、中道左派の社会民主党(SPO)、リベラル政党のNEOSによる連立政権が発足した。同日撮影(2025年 ロイター/Leonhard Foeger)
[ウィーン 3日 ロイター] - オーストリアで3日、中道右派の国民党(OVP)、中道左派の社会民主党(SPO)、リベラル政党のNEOSによる連立政権が発足した。2024年9月の総選挙で極右、自由党(FPO)が約29%の得票で第1党となったが、連立政権の樹立に失敗。第二次世界大戦後では初の3党連立政権となる。
新政権は歳出削減や大企業への増税に取り組み、財政赤字を欧州連合(EU)の規定内の水準に戻す方針。
OVPのシュトッカー新首相は、移民や難民受け入れを巡って国内に高まっている懸念への対応が求められる。シリア難民による刺殺事件やイスラム過激派による攻撃計画などを背景に、親ロシアでEUと距離を置くFPOが支持を伸ばしている。
連立政権では、OVPから内相と国防相、SPOから財務相と法相、NEOSから外相をそれぞれ分担して擁立する。3党は基本となる綱領で合意しているものの、今後具体的な政策を打ち出す中で、連立関係に緊張が生じる可能性もある。
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