民が貧し国が太る「あり得ない」 立民を「攻めが甘い」と一刀両断…国民・榛葉幹事長「衆院選は積極擁立」、政治理念の源流は師と仰ぐ二階堂進氏にあった

 -新年度予算が3月末に成立した。  「野党第1党(立憲民主党)の迫力がない。年度をまたげば政府与党は政治的に相当なダメージを受ける。訳の分からない大人の約束で年度内に通すのはもったいない。攻めが甘い」  -鹿児島の情勢をどう見ている。  「保守王国と言われるが昨年の衆院選では1~3区で自民公認候補が敗れた。それだけ自民が信頼を失っているということだ。予算は国民の信頼を取り戻すチャンスだが、減税よりも、予算を通すために高校無償化で日本維新の会と握った。それは国民を怒らせる」  「地方はガソリンを入れないと生きていけない。ガソリン税に上乗せされる暫定税率は51年前、道路整備の財源に充てるため2年の約束で始まり、今も続く。もう我慢の限界だ。30年ぶりに給料が上がっても、税金で取られ物価は上がる。国民が貧しくて国が太るなんてあり得ない」  -国民民主党は若い世代からの支持が厚いのが特徴だ。

 「自民の裏金を言わず手取りを増やす政策を訴え、そこに若者の火がついた。高校生や大学生が親や祖父母に国民への投票をお願いしてくれる。これは動く」  -党勢拡大に向けては。  「鹿児島の地方議員は4人しかいない。今後は地方議員の数をもっと増やすと同時に、次の衆院選では積極的に擁立したい」  -理想の政治家に旧高山町出身の元自民党副総裁・二階堂進氏を挙げている。  「子どものころ、新日本プロレスのコミッショナーだった二階堂氏に憧れた。アントニオ猪木や坂口征二をボコボコにするアブドーラ・ザ・ブッチャーら悪役レスラーも二階堂氏には最敬礼。『すげえ、かっこいい』と思った。『趣味は玉木雄一郎(国民代表)』と言っているのも、先生の『趣味は田中角栄』からだ」  -政治活動の指針としている二階堂氏の教えは。  「わが党の理念は『対立より解決』。これにつながることを先生は言っていた。『国民の中に政治がある。対立の中からいいものは生まれない』との言葉だ」

 -自民の森山裕幹事長をどう見る。  「義理や信頼を大切にする。尊敬に値する方だ。ただ森山さんに一手に集まり、ちょっと抱え過ぎだ。自民は派閥が壊れ、浮遊している。石破茂首相の後がいない。これは自民の危機というより日本の危機。だからわれわれがしっかりしないといけない」

南日本新聞 | 鹿児島

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