<独自>クルド人ら川口の警察署内で騒ぎ 県議らの車を追いかけ怒声、市庁舎にも警官出動

武南署駐車場で警察官らに中指を突き立てるクルド人男性=2日午後、埼玉県川口市(高木功介県議のXから)

埼玉県川口市の県警武南署の敷地内で今月2日、県議や市議らの車をトルコの少数民族クルド人ら4~5人が取り囲んで怒声を浴びせる騒ぎがあった。県議らが市内の解体資材置き場周辺を一般道から視察中、クルド人の車に追いかけられ、同署へ避難したところ追ってきたという。クルド人らは翌日には川口市議会事務局を訪れ、同行していた市議への面会を求めるうちに激高、市役所内に警察官約10人が駆けつける騒ぎも起きた。

身の危険を感じた

視察していたのは埼玉県の高木功介県議や川口市議ら数名。高木県議によると、騒ぎがあったのは2日午後4時ごろで、クルド人らが経営する資材置き場周辺を視察中に追尾された。武南署に避難したところ、3台の車が駐車場の敷地内まで追いかけてきて議員らの車を取り囲んだ。クルド人ら4~5人が出てきて、このうち男性2人が車内の議員らに怒声を浴びせたという。

議員らが撮影した動画によると、クルド人らは「降りろよ! 降りろ!」「オイ議員さん、人の税金で食ってうろうろすんじゃねえよ、オレの税金で食ってオレに文句言うなよ」などと強い口調で述べていた。

高木県議は「公道から視察していただけで、写真も撮影していない。ずっと追尾され、怒声を浴びせられて身の危険を感じた。市民の代表である議員を監禁することは民主主義への挑戦だ」と話した。

高木県議らは事前に110番通報した上で、武南署に駆け込んだが、警察官はなかなか対応せず、クラクションを鳴らすなどしたところ十数人の警察官が間に入って事情を聞き始めたという。

武南署は取材に対し「広報していない事案のためお答えは差し控える」と話している。

市議会に警官10人

高木議員によると、視察は超党派の議員有志が川口の外国人問題について勉強するために企画。中国人らが集住する「芝園団地」で自治会長と面会後、解体資材置き場周辺を一般道から視察中、クルド人の車が追いかけてきた。議員らは約5キロにわたって追尾され、武南署に着くまでに車は3台に増えていたという。

議員らの視察車を追尾するクルド人の車=2日午後、埼玉県川口市(高木氏提供)

また、川口市議会事務局によると、翌2日午後4時20分ごろには、前日のクルド人ら2人が市役所の同事務局を訪れ、視察に加わっていた市議への面会を求めた。市職員が市議会のサイトで公開している市議の連絡先を利用するよう案内したが、当初は落ち着いて話していたクルド人男性が次第に興奮し「今まで、我慢してきたんだ」「オマエらは何もやってくれない」などと怒鳴り始めたという。

職員が「お静かに」と言っても興奮状態が続いたため、職員が身の危険を感じて警察へ通報、庁舎内に警察官約10人が駆けつけ、訪問から約1時間でクルド人らは引き上げていったという。

川口署は取材に対し「広報事案ではないため詳細はお答えしかねる」と話している。

一方、市内のクルド人団体「日本クルド文化協会」は公式Xで、今回の視察について「事業所や個人の私有地に当たる場所を訪問・視察されるのであれば、本来は市の許可または関係者との事前の調整が必要」「人として、誰かの住居や事務所を訪問したり、写真やビデオを撮影したりする際には、事前にきちんと許可を得るのが礼儀であり、世界共通のマナーです」などと主張している。

同行していた市議は「全て公道を走行しており、同乗者にもトラブルの原因となるため撮影は遠慮してもらった。クルド人に断らなければ公道を通れないなどということがあってはならない」と話している。

川口クルド人100人超、資材置き場で大音量騒ぎ警察出動「日本人の理解足りない」

関連記事: