トランプ経済に有権者の過半が不満、政権の支持は拡大も-NBC調査

米有権者は経済の現状に不満を抱き始めている。最新のNBCニュースがまとめた世論調査で明らかになった。ただトランプ米大統領2期目の政策全般に対しては、前向きな評価が広がっている。

  政府効率化省(DOGE)を率い、連邦政府機関の人員削減を強行する資産家イーロン・マスク氏に対し、有権者の過半数がネガティブにみていることも明らかになった。一方で民主党の評価は、この調査が始まって以来の最低に落ち込んだ。

  米国が正しい方向に向かっていると回答した有権者の比率は44%に上昇。2004年初期以来の高さとなった。ただ過半数が正しくない方向に向かっていると考えている状況に変わりはない。共和党支持を自認する有権者の間で、トランプ氏の「アメリカを再び偉大に(MAGA)」アジェンダを支持するとの回答は増えている。

  トランプ氏の経済運営に対しては、有権者の半数を超える54%が不満足と回答。インフレと生活費への対応に対しては、55%が不満足と答えた。米経済を「素晴らしい」もしくは「良好」と応えた有権者はわずか18%で、民主党支持者の間で悲観が顕著だった。

  トランプ大統領に対する全般的な支持率は47%と、同氏の評価としてはこれまでの最高を記録。ただ不支持は依然として半数を超えており、51%だった。

民主党の課題

  民主党を好ましいと評価する回答はわずか27%で、NBCニュースが世論調査を開始して以来の最低を記録。民主党支持を自認する回答者の中でも、わずか59%だった。

  「この数字が示す限り、民主党に必要なのはブランドイメージの刷新ではない。党の再起動が必要だ」とこの調査に関わった民主党の世論調査専門家ジェフ・ホービット氏(ハート・リサーチ・アソシエーツ)は語った。同調査には共和党の調査専門家、ビル・マッキンターフ氏(パブリック・オピニオン・ストラテジーズ)も関わった。

  民主党員を自認する有権者は、それが政治的な膠着(こうちゃく)につながるとしても、党としての方針を貫くことを望んでいると回答した。

  この世論調査は3月7日から11日にかけ、1000人を対象に電話インタビューとテキストメッセージによるオンライン調査で行われた。誤差の範囲は上下3.1ポイント。

原題:NBC Poll Shows Voters Upbeat Yet Souring on Trump’s Economy (1)(抜粋)

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