大阪万博、Xのネガティブな投稿いつ減った? 開幕後に増えた内容は… インスタは対照的な結果に
まずは、万博に関する投稿数がどのくらい増えているのか、ユーザーローカル社のSocial Insightを使って、X の万博関連の投稿数の件数を調べてみました。 半年前の10月13日~19日の週は約13.7万件とまだ控えめ。ところが開幕1ヶ月前の3月9日~15日には約56.8万件と4倍超に跳ね上がり、”いよいよ感” が高まりました。 さらに開幕1週間前の4月6日~12日には約188.3万件、開幕後1週間(4月13日~19日)には約460.8万件と、前週比2.4倍、10月比で約34倍に到達。投稿数の急増が、万博への注目度の高さを如実に示しています。
今回の分析では、Social Insightで利用できるデータをもとに、X上の万博関連の投稿のなかでリポスト数の多いもの上位3000件を抽出しました。 抽出した投稿を対象に、2024年10月13日~19日、2025年3月13日~19日、4月6日~12日、4月13日~19日の4期間にわたり、OpenAI社の生成AIモデル「o3-mini」を用いて、その内容のポジティブ/ニュートラル/ネガティブを分類しています。 全期間を通じてネガティブ反応がポジティブを上回り、特に開幕直前週(4月6日~12日)にはネガティブが54.1%でピークを迎えました。 しかし、開幕後1週間(4月13日~19日)には49.5%に低下しました。 「想像していたよりもよかった」「次も行きたい」といったポジティブな声が徐々に増え、批判的なトーンがやや和らいだことがうかがえます。なお、X上ではネガティブな投稿ほどリポストされやすい”ネガティビティバイアス” が存在するため、留意が必要です。 一方、Instagramでも「いいね」数上位1000件を抽出し同様のポジネガ分類を行ったところ、Xとは対照的にポジティブな反応が圧倒的に優勢でした。 開催半年前の10月13日~19日でもポジティブが15.0%、開幕後1週間(4月13日~19日)には42.6%まで上昇し、ネガティブは最大でも3.3%にとどまっています。 この背景には、インフルエンサーによるPR投稿が多いことや、Instagramというプラットフォーム特性としてポジティブな投稿が拡散されやすい“ポジティブバイアス”が影響していると考えられます。
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次に、ユーザーがどのような内容に対してポジティブ/ネガティブな反応を示しているのかを可視化するため、Xのデータでポジネガ分類した投稿を共起ネットワークで可視化してみました。 共起ネットワークとは、投稿の中で「よく一緒に出てくる言葉」を線で結んで見える化したグラフです。丸の大きさは単語の使用頻度、線の太さは同じ投稿内で使われた回数を示します。色分けは、同じ色の単語が似た文脈や話題で使われやすいグループであることを表しています。 まずは半年前の共起ネットワークです。 「万博」「大阪」「関西」を各グループの中心として「パビリオン」「楽しみ」「未来」という半年前から大阪万博に対する期待感が見られる単語のつながりが目立って見えます。 一方で、ネガティブは、「維新」「自民党」「税金」といった政治や財政に関連する単語が強く結びついており、政策決定や予算配分への批判が大きな割合を占めていることが分かります。能登半島地震の被災者支援を優先すべきではないかという意見も目立ちました。 続いて、開催1ヶ月前の共起ネットワークです。 ポジティブな投稿には「世界」「大阪」「EXPO」「パビリオン」「楽しみ」「ミャクミャク」といった期待感を表す内容から、万博記念公園から夢洲(ゆめしま)までたすきをつなぐ駅伝「ACN EXPO EKIDEN2025」が行われたこともあり、それに関する単語も見受けられました。 一方でネガティブな投稿には、政治批判に関する単語が引き続き見受けられました。また「工事」「遅延」「協会」など、工事の遅延や「チケット」「販売」「困難」などの集客の目標の達成など、半年前と比較して運営・実務面の問題への批判へとシフトしている様子が見られます。 最後に開幕前と開幕後それぞれ1週間のネットワークです。 開幕直前の4月6日~12日の週は、「開会式」「ブルーインパルス」「天皇」といった公式行事への期待が中心となり、「参加」「明日」のような開催を待ち望む言葉への関心が高まっていました。開幕後の4月13日~4月19日の週では、「大屋根」「すごい」など、万博の展示物に言及する言葉も見られました。 開幕前後のネガティブな投稿にも、「維新」「吉村(吉村洋文・大阪府知事)」といった政治批判に関する単語が引き続き見受けられました。また1週間前には「メタンガス」「爆発」「検知」といった危険性を疑問視する単語が目立ちました。 開幕後は以前として「メタンガス」の危険性を表す単語が見られ、混雑の課題の言葉も見受けられました。 以上のように、ポジティブ投稿は期待→周辺イベント→公式行事→展示評価へとフェーズごとに具体性を増し、一方ネガティブ投稿は開催前から一貫して政治批判を基調にしつつ、タイミングごとに運営面や安全面の懸念が重層的に浮上していることが明らかになりました。