【スターダム】中野たむとの専属選手契約の解除を発表「首の皮一枚で生かされていることが本当にみじめで」

女子プロレス団体スターダムが3月4日、記者会見を行い、中野たむとの専属選手契約の解除を発表した。

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前日の後楽園ホール大会にて行われた敗者退団マッチに敗れた中野に上谷は「おい、中野たむ。本当にこれで終わりか?」と言われ「こんなんで納得できるわけねえだろ!上谷、あんたはこんなんで本当に満足なのかよ!」と返し、上谷は「私はまだやり足りないけどなー。じゃあ最後に1つだけチャンスをやろうか?次は何を賭ける?」とすると中野は「もうどうなってもいい。すべて失ってもいいい。あんたを倒すチャンスが得られるなら、全部捧げてもいい。引退を賭ける。」とすると上谷も「お前が引退を賭けるなら、私だって引退を賭ける。そして、赤いベルトも。場所はもちろん4.27横浜アリーナ。泣いても笑ってもこれが最後。負けたら即引退。」となったことで、退団ではないのか?といった形で賛否が起こっていた。

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会見に登壇した岡田社長は「今回、試合を持ちまして結論からいうと中野たむ選手はスターダム退団、つまりスターダム専属選手契約の解除をさせていただくことになりました」と説明すると「しかし本日、その状況を鑑み、たむ選手ともお話をさせていただきました。昨日の試合結果というところで、その後に両者退団を懸けてではなく、その後、プロレスラー人生、引退を懸けて戦うという意思表明がありましたので、こちらを受理したいと思います。そのため中野たむ選手とは4月27日まで当社主催の試合に一部を除き出場する契約を結ばせていただきました」と状況を明かした。

さらに「本日正式に4月27日横浜アリーナにて、ワールド・オブ・スターダム選手権として敗者引退を懸けて試合をすることを決定しました。そしてその試合はセコンドの介入がないように1対1で戦っていただくことをここに宣言します」とした。

なお、すでに決まっているイベントに関しては受けていくことがアナウンスされた。

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続けて、中野がマイクを持ち「宇宙一かわいいアイドルレスラーでフリーの中野たむです。昨日敗者退団マッチで敗北して、このたびスターダムを退団させていただく運びになりました。岡田社長のはからいで、横浜アリーナ大会まではフリーでの参戦とさせていただいて、横浜アリーナで負ければ即引退。この世界から完全に消えます」と挨拶すると続けて涙を浮かべ「いま本当に…一番憎い相手に…情をかけられて、首の皮一枚で…そして…生かされていることが本当にみじめで、皆さんにどう顔向けしたらいいか、わかりません。一つ言いたいのは、引退マッチこれは私が勝手に言い出したことでこれを上谷が承諾した。会社が私たちのわがままを受け入れてくれているということです。だから会社のことを悪くいったりはしないでほしいなと思ってます」とファンへメッセージを送った。

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そして涙ながらに「スターダムは私にとって人生のすべてです。プロレスには人生のすべてが詰まっていると思ってます。私からスターダムを取ってしまったら、もうプロレスラーという事実だけしか残っていません。だからプロレスラーという存在意義をすべて懸けて戦います。必ずこの人生最大の悪夢からはい上がってみせます。皆さん最後まで信じて見届けてください」とした。

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一方の上谷は「この試合が決まって、疑問に思ったやつも多いと思う。なんで上谷も引退を懸けるんだって。挑戦してくるやつがプロレス人生すべてを捧げて挑戦するって言ってるのに、チャンピオンとしてそれを受けて立たないってダサくないか。受けて立つのがプロレスラーなんだよ。私も人生すべてを懸けてプロレスやってんだよ。生半可な気持ちでなんて一切やってない。この引退を懸けるっていうのが、その一つの覚悟であり証明。だから、見てるやつらはいろんなこと思うかもしれないけど、その覚悟っていうのを、生き様っていうのを見届けてくれねえかな。あと、こいつとなら近年の女子プロレスラーが見たことないような、成し遂げたことがないような、新境地ってものが見えると思ったんだよ。以上」と神妙な面持ちで語った。

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両選手のプロレスラー人生をかけた試合が4月27日横浜アリーナ大会で行われる。

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