【ドバイWC】単勝1.1倍フォーエバーヤングがまさかの3着 史上初の同一年サウジC&ドバイWC制覇ならず

写真:AP/アフロ

ドバイターフでソウルラッシュが勝利し、ダノンデサイルがドバイシーマクラシックを制覇。

さらにフォーエバーヤングがドバイワールドCで3着......と、世界中の競馬ファンの注目が集まるドバイワールドCデーに素晴らしい成績を収めた"TEAM JAPAN"の馬たち。

挑んだ7戦中、最低でも4着に入るなど一定の成績を収めもはやドバイへの遠征はかつてのような挑戦ではなく、勝ち負けを意識できる勝負ができるようになった。

96年から数えて29回目となるドバイワールドCデー、日本馬たちの進化ぶりを4レースで振り返ってみたい。

■ ドバイワールドカップ (G1)

ドバイワールドカップデー最終レース、ドバイワールドカップ (G1・ダ2000m)。

直前の単勝オッズを見るとサウジCを制したフォーエバーヤングが単勝1.1倍という断トツぶり。

パドックから本馬場入場までの様子を見ても順調そのもので、史上初となるサウジCとドバイワールドCの同一年ダブル制覇が現実のものになろうとしていた。

しかし... 現実はそうは甘くないというのを、スタートから130秒後に思い知らされることになる。

好スタートを切った地元のウォークオブスターズを内、それに迫ってきたアメリカのミクストが外からくるという状況で真ん中にいたフォーエバーヤングはスッと下げて3~4番手に付けて流れに乗ることに。

これよりも後ろにウィルソンテソーロとラムジェットが付けて、ウシュバテソーロは定位置の最高峰からのレースとなった。

よどみない流れの中で4コーナーを過ぎて最後の直線へ。

逃げていたウォークオブスターズとミクストがさらにギアを挙げたかのように後続の馬群を離していくが、これに負けまいと追いかけだしたのはフォーエバーヤング。

しかし、その差は開いていき、一時は4馬身ほどにまで広がるほど。残り200mを過ぎたところでウォークオブスターズが失速してミクストが先頭に立つと、ここでようやくフォーエバーヤングの末脚がエンジン全開に。

あと200m、あと100m...と、前を行くミスストを捕らえようと懸命に追いすがるフォーエバーヤングだったが、ミクストとの差はなかなか詰まらない。

そうこうしているうちにフォーエバーヤングの内から伸びてきた伏兵・ヒットショーが先に動いたフォーエバーヤングを交わすどころか、粘るミクストをゴール直前で捕まえて先頭でゴール。

半馬身差の2着にミクスト、フォーエバーヤングはそこからさらに1馬身半差遅れての3着となった。

単勝64倍の伏兵に勝ち星を掬われるというまさかの結末となり、レース後には坂井瑠星が「甘くないな、勝たないといけない馬で勝ち続けることは難しい」と悔しそうに語ったが、「秋に強いところを見せたい」とすぐに上を向いた。

この言葉を信じ、秋のアメリカで行われるブリーダーズCでのリベンジに期待したい。

■文/福嶌弘

ドバイワールドカップ(G1)結果2025年4月5日(土)メイダン競馬場(アラブ首長国連邦)

北半球産馬4歳以上,南半球産馬3歳以上 定量 コース:2,000メートル(ダート・左)

着順 馬名(騎手名)調教国 単勝人気1着 ヒットショー(F.ジェルー)USA2着 ミクスト(L.デットーリ)USA3着 フォーエバーヤング(坂井瑠星)JPN4着 ウォークオブスターズ(M.バルザローナ)UAE5着 イルミラコロ(J.ヴェラスケス)USA6着 ウシュバテソーロ(菅原明良)JPN7着 ウィルソンテソーロ(川田将雅)JPN8着 ラトルンロール(W.ビュイック)USA9着 ラムジェット(三浦皇成)JPN10着カトナ(S.デソウサ)USA

11着インペリアルエンペラー(T.オシェア)UAE

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