メタがスケールAIへの投資協議、100億ドル超の可能性-関係者
- スケールAI、機械学習モデルの訓練向けにデータラベリング提供
- 実現ならメタにとって外部AI投資としては最大規模に
米メタ・プラットフォームズが人工知能(AI)スタートアップのスケールAIへの多額の投資を巡り協議している。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
非公開情報だとして匿名を条件に話した関係者の一部によると、投資額は100億ドル(約1兆4500億円)を上回る可能性がある。実現すれば、未上場企業による資金調達イベントとしては過去最大級となる。
関係者によれば、取引の条件はまとまっておらず、変更の可能性もある。スケールAIの担当者にコメントを求めたが、現時点で返答はなかった。メタはコメントを控えた。
スケールAIはマイクロソフトやオープンAIなどを顧客に持ち、機械学習モデルの訓練向けにデータラベリングサービスを提供。昨年の資金調達ラウンドでは、メタなども出資に参加し、スケールAIの企業価値は約140億ドルと評価されていた。
スケールAIは2016年創業で、24年の売上高は8億7000万ドルに達した。今年は2倍超の20億ドルに上る見込みだと、ブルームバーグは4月に報じていた。
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メタにとっては外部のAI投資として最大規模となり、同社にとっても異例の動きだ。メタはこれまで社内研究やよりオープンな開発戦略を軸にAI技術を磨いてきた。
マーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)はAIをメタの最優先事項に位置づけ、1月には関連プロジェクトに最大650億ドルを年内に投じる方針を示していた。
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メタは独自の大規模言語モデル「Llama(ラマ)」を世界の業界標準に育てようと取り組んでいる。すでにフェイスブックやインスタグラム、ワッツアップで利用可能となっている同社のAIチャットボットは月間10億人に利用されている。
原題:Meta in Talks for Scale AI Investment That Could Top $10 Billion(抜粋)