元スパイらが米議会に警告-CIAの早期退職勧奨には「悪賢い」意図

Natalia Drozdiak

  • 政治的忠誠を優先、ベテラン職員失えば敵対勢力への対抗力損なう

米国の元国家安全保障当局者200人から成るグループは、中央情報局(CIA)による早期退職勧奨について、「政治的忠誠を優先する形での人員配置」を意図した動きだと警告し、動機を調査するよう議会指導部に要請した。

  同グループは7日に上院および下院の情報特別委員会委員長と筆頭理事に宛てた書簡で、退職勧奨の目的は、情報局員がトランプ政権の国家安全保障上の優先事項に迅速に対応できるようにするためだとする報道に言及。「この取り組みの背後には悪賢い意図がある。憲法や法律をしっかりと順守し、政治的影響を受けない諜報(ちょうほう)活動を行うという基本的責務を固く守る職員を意図的に排除することだ」と指摘した。

  「The Steady State」と称し、名前は明かしていない同グループは、このような傾向がもたらす「悲惨な結果」を警告。経験豊富な職員が外国のパートナーと築いてきた組織的な知識や関係性を失うリスクがあるとし、中国やロシア、イラン、テロリストのような敵対勢力に対抗する米国の能力が損なわれると訴えた。

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原題:Former Spies Warn Congress Over ‘Insidious’ Aim of CIA Buyouts(抜粋)

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