「批判は見当違い」「扇動されたマスコミと世論が…」 福岡県議会“カツアゲ”疑惑 渦中のドン・蔵内議長が支援者に送った「説明文」の呆れた中身
今年7月、元議長の吉松源昭県議(58)が、2020年の議長就任に際して自民会派幹部に約2,000万円を支払ったと告発したことに端を発し、福岡県議会の異様な実態が全国的な注目を集めている。 高額な海外視察、県職員の「部課長会」による県議のパーティー券購入など、金銭授受問題以外でも次から次へと問題が表沙汰になり、中でも、“福岡県議会のドン”と呼ばれ権勢を振るった蔵内勇夫議長には、一層厳しい目が向けられてきた。 大手紙記者が振り返る。 「蔵内議長が服部誠太郎県知事(71)と共に推進してきた巨額の予算がついているワンヘルス事業も批判の的になっている中、金銭授受問題では蔵内議長に直接500万円を渡したと告発する証言者も現れています。服部知事はこのまま蔵内議長についていては自分が危ういと判断してか、FNNやTNCテレビ西日本などのインタビューで、蔵内議長への“過度な配慮や忖度は断つ”と“決別宣言”をしました」
県政関係者によれば、 「知事も県議も市議も“蔵内色”を消すのに必死です。県議と市議は来春に統一地方選を控えており、“自民では勝てない”“蔵内さんに近いと思われると落ちる”と戦々恐々としています」 一方、蔵内議長自身は県民感情に配慮するどころか、不興を買う言動を重ね続けている。 「今月5日、世界獣医師会長である蔵内氏は、日本獣医師会の業務で訪れたネパールについて、“ネパールは天国だった”と発言しました。隣県の熊本では震災により、酷暑の中で断水やエアコンが使えない状況下で過ごすことを余儀なくされた方々や、いまも避難所生活を送らざるを得ない方々が大勢いる中、あまりにも無神経な発言だと批判が噴出しています」(先の全国紙記者) 批判の声は高まる一方だが、蔵内議長は今月10日の報道各社の取材に対しても、「(辞職は)なんでしなきゃいけないの」と、県議及び議長職の辞職を改めて否定した。
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折しも、蔵内氏の選挙区である筑後市では、さらに支援者や協力者を呆れさせる手紙を送付していたという。 筑後の地元政界関係者が言う。 「蔵内さんは、支援者や地元の地区長、自身の推進する事業に携わった関係者などに、8月6日から“説明文”のような手紙を送っていたのですが、その中身に地元の人々は唖然としています」 問題の“説明文”は、時候の挨拶のあと、こう始まる。 〈今、福岡県議会は、一部議員の突然の告発に扇動されたマスコミと世論による批判の嵐に晒され、県議会のみならず福岡県の名誉さえ、地に落ちています〉 金銭授受問題に端を発した一連の報道と世論について、あくまでも“一部議員の突然の告発に扇動された”ものとしているのだ。
告発した吉松議員が金銭を渡した相手としてやりとりの音声を公開し、声紋と“99.99%以上一致”という鑑定結果が出た中で辞職した中尾正幸前副議長(61)についても、 〈矢面に立たされた中尾正幸副議長は、政治家の身の潔白を示す手段として『議員辞職』を決断し、法廷で決着をつける道を選択しました。私は、一度は慰留したものの、私をこれまで本当に良く支えてくれた彼の私心のない思いを尊重し、これを後押しすることといたしました。私は彼を信じています。そして、私自身も、一部の者から金銭授受の当事者として名指しをされていますが、全く身に覚えがありません。これらは、これから始める外部有識者の調査で真相が明らかにされると思います〉 蔵内議長はこれまで、“時間がかかる”という理由をあげて頑なに日弁連のガイドラインによる第三者委員会設置に反対し、外部の有識者による聞き取りを行うとしてきた。それが一転し、8月5日には突然“第三者委員会を設置する”“第三者委員会に否定的な考えを持っていたわけではない”“私自身も第三者委員会を設置していただけるならば、それがベストだなと思っていた。第三者委員会は設置するハードルが高かったわけではありますが、要綱等で設置できると判明いたしました”などと言い出したのである。 ところが、“説明文”では、 〈県議会事務局が議会と関りがない第三者(外部有識者)に委託して実施しようとしているこの調査を日本弁護士連合会がガイドラインで示す『第三者委員会』と比較し、批判する意見がありますが見当違いです。この調査は、ガイドラインの趣旨を満たすだけではなく、一刻も早く真相を解明し、県政を前に進めるという目的に、よりふさわしいものですから、私は誠実に協力し、その結果に真摯に向き合います〉 としたためている。 有識者による調査を第三者委員会と比較して批判するのは“見当違い”と言い切り、有識者の調査は“目的によりふさわしいもの”と書いているにも関わらず、その一方で、マスコミの取材には「第三者委員会がベストだと思っていた」などと語っているのである。