メモリ価格の高騰はスマホにも影響あり? スマホを買うべきタイミングはいつか
このメモリ高騰の波は、残念ながらスマートフォン市場にも及ぶ可能性が高いです。Counterpointによると、既にスマートフォンの部材コスト(BoM:Bill of Materials)は、メモリ価格の上昇により10~25%も上昇しているとのこと。特に影響が大きいのは、利益率が低い低価格帯のエントリーモデルで、このカテゴリーの部材コストは2025年年初から20~30%上昇しているとしています。 また、同社はメモリ価格が2026年第2四半期までにさらに40%上昇する可能性があるとも述べており、これに伴い部材コストは現在よりも8~15%以上増加すると見込んでいます。 部材コストの上昇は、当然ながら製品価格にも反映されることになりますが、低価格帯のスマートフォンは低価格であることが存在意義にもなっています。このため、製品価格に転嫁できず、低価格端末ではラインアップの縮小が始まっているとのことです。 価格上昇だけでなく、スペックダウンの懸念も現実味を帯びてきました。CounterpointのシニアアナリストShenghao Bai氏によると「一部のモデルでは、カメラモジュールやペリスコープソリューション、ディスプレイ、オーディオコンポーネント、そしてもちろんメモリ構成といったコンポーネントのダウングレードが見られる」とのこと。また、古いコンポーネントの再利用、ポートフォリオの合理化、消費者に(利益率が高く、コストを吸収しやすい)高スペックの「Pro」モデルを推奨し、アップグレードを促すための新デザインの採用なども挙げられています。 こうしたことを背景に、2026年のスマートフォン出荷台数は前年比で2.1%減少するとの予想もなされています。
世界最大のスマートフォンメーカーであるAppleも、このメモリ高騰とは無縁ではありません。Appleはこれまで、Samsung、SK Hynix、Micronの3社からメモリを調達してきましたが、ここにきてSamsungへの依存度を大幅に高めているとのことです。 韓国メディアは、Appleが「iPhone 17」シリーズに搭載されるLPDDR5Xメモリの調達において、Samsungが最大60~70%を供給すると報じています。これは、SK HynixやMicronがHBM生産に注力したことで、年間2億台を超えるiPhoneに必要な物量を確保できるのが、Samsungしかないという事情もあるようです。Appleは複数社から調達することで、価格交渉を有利に進めていたとされています。それがSamsung1社に傾くのは、それだけ切迫した異例の事態だといえそうです。 しかし、調達先を確保できたとしても、コストの上昇は避けられません。Appleのハイエンドモデルに搭載されるLPDDR5X(12GB)の価格は、既に2025年初めの30ドル台から70ドルまで値上がりしているとのこと。Appleは長期契約により短期的な価格変動の影響を受けにくいとされますが、この高騰が2026年も続けば、「iPhone 18」シリーズ以降の価格に何らかの影響が出ることは避けられないでしょう。