【動画】ハクトウワシのひなが誕生、ライブ配信でネット大歓喜
【動画】ハクトウワシのひなが誕生
2つめの卵が孵ったときの映像。2羽目の姿は1分13秒前後~。夜間は赤外線カメラで撮影。
米ロサンゼルスの北東約160キロメートルにあるビッグ・ベア・レイク・フォレストに、「ジャッキー」と「シャドウ」という、人気のハクトウワシがすんでいる。現地時間3月3日の午後11時36分、そして3月4日の午前4時ごろに、このつがいの新たなひなが生まれた。3つめの卵が孵るかどうか、世界は引き続き注目している。
「こんな真夜中にみんな、ワシのひなの誕生に嬉し泣きしてるってことだね」。NPO「フレンズ・オブ・ビッグ・ベア・バレー(FOBBV)」がFacebookに投稿した孵化の様子の動画に、そんなコメントが届いた。
FOBBVがこのつがいの巣をライブ配信しはじめたのは2015年だ。それ以来この2羽はインターネットで注目の的です、とFOBBVのエグゼクティブディレクター、サンディ・スティアズ氏は話す。
米カリフォルニア州ビッグ・ベア・レイク・フォレストにある、約45メートルの高さの樹上の巣で、3個の卵を守るように立つハクトウワシのシャドウ。シャドウとジャッキーのつがいは、その日常を記録するカメラの映像によって、インターネット上で話題になった。(PHOTOGRAPH BY FOBBV - FRIENDS OF BIG BEAR VALL)
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約45メートルの高さのジェフリーマツの樹上での生活から垣間見える、2羽のキャラクターも相まって、時間とともに「ジャッキーとシャドウはみんなに好かれるようになりました」とスティアズ氏。
氏は、2羽が「言い争う」様子が、自分たちがパートナーと言い争う様子とそっくりだという話をよく聞くという。「自分たちと比べることで、自分たちと自然とのつながりを見出しているのです」(参考記事:「【動画】ワシが獲物を横取り、キツネごと空中へ」)
視聴者につながりをいっそう意識させていたのは、2羽の卵が最近うまく孵化していなかった事実だ。ドジャースタジアムにも入りきらない7万1928人もの人々が、2羽目のひなの孵化の様子をライブ配信で見ていた理由はそれかもしれない。
健康なひなへの期待
ジャッキーとシャドウの物語には、たしかに視聴者を惹きつけ続けるだけの魅力がある。2022年3月、2羽にとって最初の卵からは、1羽のひな、「スピリット」が誕生した。だが、その後の2年間は悲惨なものだった。
2023年には2個の卵を産んだが、ワタリガラスに食べられてしまった。2024年の3個の卵はひとつも孵らなかった。おそらく極端な寒さか酸素不足のせいだろうとスティアズ氏は考えている。
これは「若いつがいに起こりうることとしては想定内のできごとです」と、米ペンシルベニア州ピッツバーグにある鳥類の動物園「ナショナル・エビアリー」の鳥類学者、ボブ・マルビヒル氏は話す。