中国が米への輸出管理強化、フェンタニル前駆体の化学物質-首脳合意

Bloomberg News

  • 化学物質13品目で新たな輸出許可を義務付け-北米3カ国への出荷
  • 対象にはピペリジン系誘導体をはじめ関連化合物群が含まれる

中国商務省は10日、米国とメキシコ、カナダ向け輸出規制リストに合成麻薬フェンタニルの前駆体となる化学物質13品目を追加したと発表した。先月の米中首脳会談で至った貿易合意のコミットメント履行に向けた動きとみられる。

  商務省は他の4つの政府機関と共に、これら13品目の化学物質を北米3カ国へ出荷する際に新たな輸出許可を取得することを義務付けた。国営中央テレビ(CCTV)が10日伝えた。対象には、ピペリジン系誘導体をはじめ、フェンタニル製造に使われる関連化合物群が含まれている。

  今回の措置は、合成オピオイド原料の米国への流入を巡り、中国が対策を講じると約束した取り組みの一環だ。トランプ米大統領は今年、中国製品に対する関税引き上げの理由の一つとして、この問題を挙げていた。

  米中関係を安定させる両首脳の合意の一環として、フェンタニル関税は10日付で10%に半減した。

  ロイター通信によると、パテル米連邦捜査局(FBI)長官は先週、中国を訪問し、フェンタニルや法執行問題について協議した。中国外務省の報道官は10日の定例記者会見で、パテル長官の訪中報道について提供できる情報はないと回答した。

原題:China Curbs Drug Precursors to North America After US Trade Deal(抜粋)

— 取材協力 Colum Murphy and Alan Wong

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE

関連記事: