英平等法の「女性」は生物学的女性、最高裁が判断

英国の最高裁判所は16日、トランスジェンダー女性が2010年の英平等法の下で法的に女性であるかどうかを巡り、スコットランドの女性団体が起こした訴訟で、原告の訴えを認め、同法で用いられている「女性」という用語は「生物学的な女性」を指すとの判断を示した。判決を受け乾杯する原告団体、最高裁前で撮影(2025年 ロイター/Maja Smiejkowska)

[ロンドン 16日 ロイター] - 英国の最高裁判所は16日、トランスジェンダー女性が2010年の英平等法の下で法的に女性であるかどうかを巡り、スコットランドの女性団体が起こした訴訟で、原告の訴えを認め、同法で用いられている「女性」という用語は「生物学的な女性」を指すとの判断を示した。

訴訟では「ジェンダー認定証明書」(GRC)で女性とされるトランスジェンダー女性が、平等法の下で差別から保護されているかどうかが争われた。

スコットランド自治政府は、公共部門の役員に占める女性の割合を増やすことを目的とした18年の法律を巡り、GRCで女性とされるトランスジェンダー女性は法的に女性だとの指針を示しているが、原告の女性団体は生物学的な性別に基づいて法的な保護を適用すべきだと訴えていた。

最高裁のパトリック・ホッジ副長官は「2010年平等法における女性と性別という用語は、生物学的な女性と生物学的な性別を指している」とした上で「だが、今回の判決で社会の一方の集団が勝訴し、他方の集団が敗訴したと受け取らないよう忠告する。それは事実ではない」と述べた。

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