「周囲にムッとした表情も」石破総理とトランプ氏“電話会談の舞台裏”

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 トランプ大統領で揺れる世界。石破茂総理大臣と電話会談をしました。

■“トランプ×ニッポン”狙いと行方

アメリカ トランプ大統領 「けさ、日本の総理大臣と話をしました。いい話し合いでした。日本とはすばらしい関係にあり、それを維持していきます」

 この発言をどう受け取ればいいのか。

 日本時間の9日午後、日本からのすべての輸入品に24%の関税を課すと発表したトランプ大統領。

 日本経済に与える影響が懸念されるなか、石破総理は7日夜、トランプ大統領とおよそ25分の間電話会談を行いました。

石破総理大臣(電話会談7日午後9時すぎ) 「日本が5年連続で世界最大の対米投資国です。アメリカの関税措置により、日本企業の投資余力が減退することを強く懸念しています。一方的な関税ではなく、投資の拡大を含め、日米双方の利益になる幅広い協力の在り方を追求すべきです」

 一方、トランプ大統領は…。

トランプ大統領(電話会談7日午後9時すぎ) 「あなたの国を開放しなければならない。我々は日本で車を1台も売っていないが、日本は我々の国に何百万台もの車を売っている。農産物に関しても少しだけ受け入れて私たちを喜ばせているが、本来買うべき量を買っていない」
政治部 千々岩森生官邸キャップ 「会談はワシントンの月曜朝8時でした。週明け早々、あえて日本を選んだのは重視している証拠だとの見方がある一方で、トランプ大統領は週末ゴルフざんまいだった。そのためか、眠くて機嫌があまり良くないぞと不安に思った日本側の関係者もいました。会談ではトランプ大統領がアメリカの車が日本で売れていないと文句を言って緊張も走った。石破総理も終了後に周囲にムッとした表情を垣間見せる場面もあったよう」

 電話会談を終えた石破総理は、次のよう話しました。

石破総理大臣 「双方において担当閣僚を指名し協議を続けていくということに致しました」

 今後、実務者による関税協議を始めることで合意。日本側のネゴシエーター=交渉人として、赤沢亮正経済再生担当大臣(64)が指名されました。

林官房長官 「本人の手腕や経験などを踏まえて総理が判断されたものでございます」

 旧運輸省などで官僚の経験がある赤沢大臣。石破総理の側近として知られる人物で、地元も同じ鳥取県です。

自民党幹部 「鳥取軍団ですか。赤沢さんは役人時代に、アメリカとの交渉もやったことがあるんじゃないか」

 赤沢大臣、自らを謙遜も込めて石破の右腕ではなく「左腕」と評価しています。

赤沢経済再生担当大臣 「交渉事ですので当然、人間関係大事になってきます。大事なことはウィンウィンの関係でないとまとまりませんので、両方にとって良いような結果をどうやって実現していくのか、そこにすべてがかかっていると思います」

 一方、アメリカの交渉担当者は、ベッセント財務長官(62)です。投資会社を設立し、成功をおさめた人物で、巧妙に大規模な取引をすることからウォール街では敬意を込めてクワイエット・キラー=「静かなる殺し屋」と呼ばれています。

 そのベッセント財務長官、アメリカのケーブルテレビの番組で日本についてこう話しました。

ベッセント財務長官 Foxビジネスネットワークから 「70近い国が私たちに接触してきていますので非常に忙しくなると思います。ただ日本は軍事的にも経済的にも非常に重要な国です。交渉は日本が優先されることになるでしょう。なぜなら彼らが非常に早く手を挙げたからです」

 日本には優先交渉権があるとのことです。

千々岩森生官邸キャップ 「ポイントはトランプ大統領が日本側と交渉する気があると明確になった。即座に担当者まで決めた。ベッセント財務長官は、アメリカ第一主義のトランプ政権では比較的まともな財界人との評判。貿易赤字の解消に加えて、あえて財務長官を指名したからアメリカ製品が日本に輸出しやすくなるように円高ドル安の要求も間違いなく来そう」

 石破総理は、日米関税交渉の進捗状況を見ながら適切な時期にアメリカを訪問し、トランプ大統領と直接会談する考えです。


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