脱毛サロン“ミュゼ”休業 「給料未払い」で生活困窮…従業員が涙の訴え 「退職届受理されず」「このままだと4月も無収入」

2025年4月5日 13:19

約180店舗を展開する大手脱毛サロン「ミュゼプラチナム」。一時休業を受け、給与が未払いになっている従業員らから困惑の声が上がっています。現役の従業員がzeroの取材に応じ、困窮する生活や運営会社への憤りを涙ながらに訴えました。

大手脱毛サロン「ミュゼプラチナム」の現役従業員が4日夜、zeroの取材に胸の内を語りました。「考えると涙が出てきちゃうんですけど…。お客様にすごく申し訳ないなっていうのと、信じてやってきていたのですごく残念な気持ちになりますね」

全国に約180店舗を展開する大手脱毛サロンが3月に発表した、全店舗の一時休業。料金を前払いした利用客や、給与が未払いになっている従業員からは困惑の声が上がっています。

従業員「もう、ずっとです。1月2月3月と、給料日に給与がもらえていない状態になるので。貯金を取り崩したり、お金を借りたりとかもしています」

3か月分以上の給与が今も支払われておらず、生活が困窮しているといいます。

ミュゼプラチナムの運営会社側は3日、従業員に向けた動画で説明。高橋英樹社長は「未払い賃金が発生してしまったこと、私からも深くおわび申し上げます。退職勧奨という、会社都合での退社を推奨しております」と話しました。

運営会社によると、ミュゼプラチナムは資金支援およびサービス拡充準備のため休業中で、退職した従業員のうち希望者は、協力企業や別会社の“新生ミュゼプラチナム”での再就職支援をする方針だということです。

しかし、従業員はzeroの取材にこう明かします。「退職届の受理がされていない状態。『もう一度だしてください』って連絡がきたりしていて。失業申請も全然できない状態。このままだと4月も無収入になってしまうので結構つらい」──ミュゼ側に求めることは?従業員「新生ミュゼプラチナムを作る目的、意味が分からない。従業員やお客様を守れないのに、何を守るんだろう」

転職しようと退職届を出しましたが、ミュゼ側からは何も返答がなく、中ぶらりんの状態だということです。

店の異変を感じ、去年12月に退職したという元従業員の女性は「サロン内でも急に飲料水のサーバーがなくなったりとか…」と振り返ります。利用客が施術の際につける紙ショーツもなくなったといいます。現在も未払いの給与が18万円ほど残っているというこの女性は「ふざけてるなと思って。スタッフのことをなんだと思ってるんだろう、という気持ちがすごい大きくて」と憤ります。

zeroはミュゼプラチナムの運営会社に取材を申し込みましたが、回答は得られていません。

給与の未払いについて、企業の労働問題に詳しい梅田パートナーズ法律事務所の西村雄大弁護士に聞きました。西村弁護士「当然、企業としては従業員に給与を支払うべき義務があります。場合によっては刑事罰まで設定されているという、極めて強い制裁を受けることになります。粘り強く話を続けていくしかないでしょうね」運営会社によると経営放棄の意図は一切なく、一日も早い事業再開を最重要課題とする、としています。従業員らの不安は解消されるのでしょうか?

(4月4日『news zero』より)

最終更新日:2025年4月5日 13:19

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