日経平均は反発、突っ込み警戒感から押し目買い 材料難続く

 3月11日、寄り付きの東京株式市場で日経平均は、前営業日比443円90銭安の3万6584円37銭と反落してスタートした。写真は、東京証券取引所。2024年12月撮影(2025年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 10日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比141円10銭高の3万7028円27銭と反発して取引を終えた。円高を嫌気し序盤は下押したものの、為替相場が落ち着くにつれ戻り歩調となった。これまでの下げに対して突っ込み警戒感から押し目買いを誘ったものの、手掛かり材料難の状態が続き、見送り商状となった。

朝方は為替相場が147円前半へ下落し、円高が進行したことが嫌気され、日経平均も軟調な地合いとなった。その後、円高が一巡すると日経平均はプラス圏に浮上。ドルが147円台半ばまで上昇すると日本株も上げ幅を広げた。

ただ、トランプ関税など不安材料が残るほか、為替相場も引き続き警戒されており、積極的に買う動きは見られない。新たな材料が見当たらず、徐々に見送りムードが強まり、後場に入ると底堅いながらも小動きに終始した。

市場では「今日はリバウンドから切り返したものの、新規に買い材料がなく、テクニカル面では昨年秋からのレンジ相場から下放れた後だけに、戻りも限定的になる」(岡地証券・投資情報室長の森裕恭氏)との声が聞かれた。

TOPIXは0.29%安の2700.76ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比0.29%安の1390.06ポイントだった。プライム市場の売買代金は4兆1743億3500万円だった。

東証33業種では、値上がりは機械や鉱業、精密機器、輸送用機器など14業種、値下がりはその他製品、鉄鋼、銀行業など19業種だった。

新興株式市場は、東証グロース市場250指数が1.26%高の638.98ポイントと上昇した。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが656銘柄(40%)、値下がりは928銘柄(56%)、変わらずは54銘柄(3%)だった。

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