独ネオナチ、性別変更し女性刑務所に 逃走にユダヤ教改宗とやりたい放題
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【8月30日 AFP】ドイツで、収監前に法的な性別を男性から女性に変更したため、女性刑務所に入ることになったネオナチの扇動者をめぐり、激しい議論が巻き起こっている。
マルラスベンヤ・リービヒ受刑者(54)は法的な性別を男性から女性に変更しただけでなく、名前もスベン・リービヒから今の女性名に改めた。
ドイツメディアによると、リービヒ受刑者は数十年にわたりドイツ東部の右翼過激派界隈で名を知られた人物で、かつては今は活動を禁止されている団体「ブルート・ウント・エーレ(血と名誉、ヒトラーユーゲントのスローガン)」のメンバーだった。
また、「国外追放支援者」というスローガンが書かれた野球バットなど、外国人排斥団体に人気の商品をオンラインで販売する事業も営んでいた。
活動家によると、リービヒ受刑者は2022年、東部ハレ市で行われたLGBTQ(性的少数者)プライドパレードを妨害し、参加者を「社会の寄生虫」と呼んだ。
リービヒ受刑者は人種的憎悪の罪や民衆扇動罪などで禁錮1年6月の実刑判決を受けた。
その後、生時の性別とは異なる性別を自認するトランスジェンダーが自己申告に基づき、法的な性別を変更できる新法「自己決定法」を悪用し、法的な性別を男性から女性に変更した。
このため、女性刑務所に入ることになった。
リービヒ受刑者は29日、収監のため東部ケムニッツの女性刑務所に出頭する予定だった。
だが、姿を現さず、代わりにソーシャルメディアに「モスクワより愛を込めて」と書かれた画像を添えたメッセージを投稿した。
投稿には、「誰も私の決断を知らなかった。弁護人も家族も。次は何だ? 国際逮捕状だ」と書かれていた。
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■逃走計画
警察の担当者によると、刑務所前に集まったリービヒ受刑者の支持者らに、逃走計画に関する音声メッセージが送られてきた。その内容は「リービヒは体調不良のため、他国に向けて出国した」というものだった。
口紅を塗り、金のイヤリングやヒョウ柄のトップスを身に着け始めたリービヒ受刑者の性別変更は、2024年11月に施行された自己決定法をやゆする意図があったと広く見なされている。
保守派のアレクサンダー・ドブリント内相は、「自己決定法がそうする機会を与えているため、司法、国民、そして政治家がばかにされている」「(ドイツは)性別変更の乱用を防ぐためのルールをどのように確立するかについて議論する必要がある」と述べた。
リービヒ受刑者はユダヤ教に改宗したとも主張し、刑務所にコーシャ食品(ユダヤ教徒が食べてもよいとされる清浄な食品)とラビ(ユダヤ教の宗教的指導者)による監督を求めた。
これに対しドイツの反ユダヤ主義担当委員フェリックス・クライン氏は、「ユダヤ人だけでなく、信仰に関係なくあらゆる宗教関係者を嘲笑するものだ」と非難した。
自己決定法は、中道左派のオラフ・ショルツ前首相率いる政権によって導入された。
同法により、成人は誰でも戸籍役場に届け出るだけで性別や名前を変更できるようになった。変更の理由や診断書を提示する必要はない。
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■「右翼の扇動者」
自己決定法の施行前、法的な性別の変更を希望するドイツ人は、専門医2人以上の診断書を提出し、裁判所の決定を待たなければならなかった。
保守系のフリードリヒ・メルツ首相率いる新連立政権は、自己決定法の見直しを約束している。
カリン・プリーン家庭・高齢者・女性・青少年相は自己決定法について、「標的を絞った虐待を助長する可能性のある欠陥が含まれている」「実際にどのように機能するかを注視する必要がある」と述べた。
LGBTQ活動家たちは、自己決定法の廃止はさらなる差別につながると主張している。
LGBTQの人権団体クィア・ネーションズは、「トランスジェンダーの人々にとって、過去15年間にトランスジェンダー活動が成し遂げてきた成果の一部が覆されるリスクがある」と述べている。
リービヒ事件において、検察のベネディクト・ベルンゼン報道官は、リービヒ受刑者をケムニッツの女性刑務所に入れる決定は「登録された性別と居住地」に基づいて成されたと説明する一方で、「すべてのケースにおいて、受刑者が入所すると個別事案審査が行われる」と付け加えた。
ドイツのクィア権利担当委員ゾフィー・コッホ氏は週刊紙ツァイトに対し、リービヒ受刑者を女性刑務所に収監する法的強制力はないと指摘し、「右翼の扇動者の策略にだまされないように」と警告した。(c)AFP