スマホを「格安SIM」に乗り換えたら月に「5000円」も安くなりました。大手キャリアと比べてこんなに料金差があるのはなぜ?(ファイナンシャルフィールド)

大手キャリアと格安SIMの料金差は、事業構造の違いから生まれています。 「MNO」と呼ばれる大手キャリアは、自社で広大な通信網を整備・維持・管理しています。全国には、多数の実店舗を構えて、ユーザーに対して手厚いサポートを実施しているのが特徴です。 また、キャリアメールや独自のコンテンツなど、多岐にわたるサービスも提供しており、多額のコストが月額料金に反映していると考えられます。 一方「MVNO」と呼ばれる格安SIMは、大手キャリアから通信網の一部を借りて、サービスとして提供している事業者です。総務省の「MVNOサービスの契約数比率及び MVNOが提供するSIMカード型の契約数比率の推移」によると、全体の16.3%を占めています。 格安SIMでは、設備投資や維持管理にコストがかからないことが、低価格帯プランの実現に大きく起因しています。 そのほか、入会の手続きやユーザーサポートをオンライン中心にするなど、徹底した経費削減によって、安価な料金プランを実現しているのです。

大手キャリアから格安SIMへの乗り換えを検討する際には、メリットとデメリットの両面を理解しておく必要があります。客観的な視点から、格安SIMと大手キャリアを比較していきましょう。 ■格安SIMのメリット 格安SIMの最大のメリットは料金の安さです。通信設備や店舗維持費を削減している格安SIMでは、大手キャリアと比較して、月々のスマホ代を大幅に抑えることができます。 また、多様な料金プランが用意されているのも魅力の一つです。データ通信量や通話時間など、自身の利用状況に合わせて無駄のないプランを選べるため、より賢くスマホを利用できます。 例えば「自宅のWi-Fiを使用するため、データ通信はあまり使わない」「通話はLINE通話がほとんど」といった方は、データ通信量が少ない安価なプランを選択することで、スマホ代を節約できます。 ■格安SIMのデメリット 格安SIMで注意すべき点の1つ目は、通信速度です。格安SIMは、大手キャリアから回線を借りているため、利用者が集中するお昼休みや夜間などの時間帯には、通信速度が一時的に遅くなる可能性があります。 2つ目は、サポート体制です。格安SIMでは、実店舗を持たない事業者が多く、手続きやトラブルの対応は、オンライン上で行うことになります。スマホ操作が不慣れな方は、十分に検討しましょう。 3つ目の注意点は、キャリアメールが使えないことです。格安SIMを使用する際は、フリーメールへの移行が必要です。

スマホ料金を安くしたいのであれば、格安SIMへの乗り換えは有効な手段です。しかし、スマホは、料金の安さだけでなく、自身の使い方やライフスタイルに適しているプランを検討することが重要です。 格安SIMと大手キャリアの特徴を比較したうえで、自分にぴったりなスマホプランを選びましょう。 出典 総務省 電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表(令和6年度第3四半期(12月末))別紙 p.1 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー

ファイナンシャルフィールド編集部

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