サムスン、海外で3つ折りスマホ「Galaxy Z TriFold」発表 10インチ画面でマルチタスク強化

 サムスン電子(Samsung Electronics)は、2回折りたたむことで10インチの大画面を利用できるスマートフォン「Galaxy Z TriFold」を発表した。

 韓国市場では12月12日にカラーは「Crafted Black」のみ、メモリ16GB・ストレージ512GBの単一モデルが発売される。価格は359万400ウォン(約38万円)。中国、台湾、シンガポール、UAE、米国でも順次展開する。

 「Galaxy Z TriFold」は、3つ折りを採用したスマートフォン。サムスンの折りたたみカテゴリーにおける10年の経験に基づき開発されたという。

 内側に折り込むインワード・フォールディングデザインでメインディスプレイを保護する構造を採用する。完全に開くと10インチ(QXGA+、Dynamic AMOLED 2X)のスクリーンが現れる。

 これにより、3つのアプリを同時に表示して作業するなど、パソコンのようなマルチタスク環境を実現する。

 折りたたんだ状態では、6.5インチ(FHD+)のカバースクリーンを利用でき、一般的なスマートフォンのように片手で操作したり、持ち運べたりする。

 ヒンジ部分には改良された「Armor FlexHinge」を採用し、スムーズな開閉と折り目の最小化を図られている。

 ヒンジのハウジングにはチタン素材、フレームには「Advanced Armor Aluminum」を採用した。前面は「Corning Gorilla Glass Ceramic 2」、背面には特殊配合のガラス繊維強化プラスチックを用いることで、耐久性の向上と重量増の抑制を図っている。また、製造工程では組み立て前にCTスキャンで部品の異常を確認するほか、レーザースキャンによる表面品質の検査を導入し、品質管理を強化した。

 チップセット(SoC)には、Galaxy向けにカスタマイズされた「Snapdragon 8 Elite Mobile Platform for Galaxy」(3nmプロセス)を搭載する。

 メモリー(RAM)は16GB、ストレージ(ROM)は512GBまたは1TBがラインアップされる。

 バッテリー容量は5600mAhで、3つのパネルそれぞれにセルを分散配置することで、重量バランスを保ちつつ大容量化を実現した。

 充電は最大45Wの有線急速充電および15Wのワイヤレス充電に対応する。

 大きさは、折りたたみ時が厚さ12.9mm、展開時の最薄部は3.9mmを実現しており、重さは約309g。

 背面のメインカメラには2億画素(200MP)の広角カメラを採用。これに加え、1200万画素の超広角カメラ、光学3倍ズームに対応する1000万画素の望遠カメラを備えた3眼構成となる。

 Android 16(One UI 8)搭載で、AI機能「Galaxy AI」をサポートする。

 生成AIを用いた画像編集「Photo Assist」や、手書きスケッチを画像に変換する「Sketch to Image」などが利用できる。

 また、グーグルの「Gemini Live」を統合し、画面上の内容を認識してコンテキストに応じた回答を得るといったマルチモーダルなAI体験を提供する。

 外部モニター接続機能「Samsung DeX」にも対応しており、最大4つのワークスペースで各5つのアプリを実行するなど、デスクトップ環境としての利用もサポートする。「Samsung DeX」はタブレットバージョンに対応し、外部モニターに接続することなく、本体の10インチ画面上でPCと同様の作業環境を利用できる。本体はIP48等級の防水性能を備え、耐久性も確保した。購入者には特典として、「Google AI Pro」の6カ月間無料トライアルや、ディスプレイ修理費用の50%割引が提供される。

項目 内容 機種名 Galaxy Z TriFold 大きさ 開いたとき:159.2×214.1×3.9 mm(最薄部) 閉じたとき:159.2×75.0×12.9 mm 重さ 約309g チップセット Snapdragon 8 Elite Mobile Platform for Galaxy メモリー 16GB ストレージ 512GB / 1TB メイン画面 10.0インチ QXGA+ Dynamic AMOLED 2X(120Hz) カバー画面 6.5インチ FHD+ Dynamic AMOLED 2X(120Hz) アウトカメラ 200MP広角 + 12MP超広角 + 10MP望遠(光学3倍) バッテリー 5600mAh 防水防塵 IP48

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