最古の機体に最新の内装――使用年数45年の旅客機が今も飛び続ける理由(CNN.co.jp)

(CNN) 米ユナイテッド航空が運航するボーイング767型機は、快適さを追求した最新の客室装備が整っている。グレーの壁にユナイテッドの青い地球ロゴをあしらったエントランス。ビジネスクラス「ポラリス」の座席、濃い紫色のプレミアムエコノミー座席、そして最新の機内エンターテインメントシステムを完備したブルーのエコノミー座席。 写真特集:操縦席からの絶景、飛行士が撮影 こうした内装は、世界トップクラスの航空会社に対して2026年の乗客が期待する全てを兼ね備えていると言えそうだ。だがユナイテッドが運航する最古の航空機に搭乗するという体験は、恐らく予想外かもしれない。 767-300ER型機4機がユナイテッド航空に納入されたのは1991年春だった。それから35年たった今も、この4機はニューアーク―ロンドンやワシントン―ジュネーブなどの路線で安全に空を飛んでいる。ほとんどの場合、搭乗する乗客はその年数のことを知らない。 ジェット機による旅行は75年以上もの歴史がある。自分が乗っているのは最先端の航空機だと乗客は思いたがるかもしれないが、実は現代の航空機の多くは何十年もの使用に耐えられる。 「航空機は驚くほど耐久性が高い造りになっている」。アメリカン航空の最高営業責任者に起用されたナサニエル・パイパー氏はそう語る。同氏はアラスカ航空、デルタ航空、ノースウエスト航空で長年、機体管理に携わった経験をもつ。

航空調査会社シリウムによると、エアバスやボーイング機の平均寿命は長年にわたって20年~25年前後で推移してきた。その年数は、業界がサプライチェーン問題やコロナ禍で生じた混乱への対応を強いられる中で、数年ではあるが長くなっている。 エアバスが2025年に納入した民間航空機は、2019年より68機少なかった。ボーイングの納入はピークだった18年に比べて206機減った。エンジンメーカーは、運航停止の原因となる品質問題や製造問題に苦慮している。客室設備の調達や導入は、サプライチェーン問題や承認手続きの滞りでコロナ禍以前よりも時間がかかるようになった。 航空各社は、ワイドボディー機よりも通路が1本のみのナローボディー機の方を長く使い続ける傾向がある。実際、カナダのチャーター航空会社ノリノールが運航しているボーイング737型機の使用年数は45年と、今も現役の民間ジェット旅客機の中で最も古い。その理由の筆頭は燃料にある。 長距離便で燃料消費が5%削減できる航空機は、航空会社にとって短距離便よりも実質的な節約になる。イランとの戦争で原油価格が急騰したような状況ではなおさらだ。従って航空会社はナローボディー機よりもワイドボディー機の後継機を優先的に探す傾向がある。 現在使われているワイドボディー機の平均使用年数は21年前後。現役の機体の中で最も古いのは、使用年数39年になるエアバスA300型機で、イランのマーハーン航空が運航している。 ボーイング767型機は新型のエアバスA330neo型機やボーイング787型機に比べて燃料消費が多い半面、交換用の部品やエンジンが入手しやすくメンテナンスも比較的容易だ。そのため航空会社から見ると費用対効果が高い。 一方、交換用部品が入手しにくい航空機はメンテナンス費用がかさむことからそれより早く引退させる傾向がある。ユナイテッド航空はプラット・アンド・ホイットニー製のエンジンを搭載した古いボーイング777型機でこの問題に直面している。交換用部品がほとんど入手できない状況の中、同社は1月、この夏は12機の運航を停止せざるを得ないと操縦士に伝えた。 デルタ航空の幹部は数年前から、767型機を「非常に効率的な航空機」と評してきた。ニューヨーク発マルタ行きなど、新型機を導入するほどの収益が見込めそうにない新規の路線の試験運航に767型機を利用することも多い。 もっともデルタもユナイテッドも、2029年ごろまでには767型機を引退させる計画だ。航空アナリストの多くは、この頃までにはエアバスとボーイングの新型機生産がコロナ禍以前の水準に戻ると予測している。

CNN.co.jp
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