ワーケーションなんて無理でした (1
Airbnbで沖縄に少し広めの部屋を借りた。 静かな部屋でパタパタとパソコンを叩き、夜は沖縄料理なんて食べたりして。記事にするネタも持ってきた。借りた部屋で撮影をして、原稿も書いてしまおう。
だけど、ぜんぜんやらなかった。
沖縄が面白すぎたのだ。 おとなしく原稿なんて書いてる場合じゃないぞこれは、という気になってしまった。 沖縄に行くのは4~5回目だが、ただ10年ぶりである。
まずはそう思ったきっかけをいくつか紹介したい。
1.公園の東屋がごつい
沖縄らしい建築になっていたり、ごつい。東京の公園の東屋はもっと簡素で貧弱である。やはり台風で飛んでいかないようにだろうか。
2.コンビニの入り口が二重
雪国と同じように自動ドアの外側に小さなスペースがある。自動扉に風防がついていることはDEEokinawaに書いてあった。やはり風対策らしい。(沖縄県内のローソンは全国のローソンと何が違うのか?)
3.コンビニの品揃えがかなり独特 以前来たときはいくつか珍しいものがある程度だったが、独自商品がかなり増えていた。特にファミリーマートは多かった。
ファミリーマートの朝すば。お湯を入れるだけで食べられる沖縄そば。
セブンはサイズの大きなペットボトルをいちばん目立つところに陳列していた
ローソンではからあげクンと並んで沖縄の天ぷらがあった。 ファミリーマートはリウボウ、ローソンはサンエーという地元のスーパーとの合弁企業が運営している。と、DEEokinawaの本田さんに教えてもらった。
沖縄のコンビニについてはDEEokinawaに記事がありすぎるので一覧をリンクしておきます。
4.さんぴん茶のパッケージがだいたい一緒
同じさんぴん茶を買ったつもりだったが全部違うメーカーだった
飲み比べてみたが、ほとんど味が分からなかった。伊藤園のがすっきりしているような、気がした。さんぴん茶は精霊のように偏在している。
5.横断幕に穴が開いている
パチンコ店の前にあった横断幕に穴が開いてた。きっと風対策だろう。僕がいたときもかなり風が強かったが、穴があいてなかったら横断幕がパラグライダーとなって飛んで行っただろう。
となりにあったのはメッシュだった、分かりにくいけどメッシュなんです
三角コーンも動かないように重りがついている
6.トイレの床が水洗いできる
コンビニのトイレの床に新聞紙が敷き詰めてあった。 これは大いに汚された後かと思ったらそうではないようだ。ただ敷いてある。
沖縄ってこういうのが普通なのかも? またDEEの本田さんに聞いたところ、そんなことはないとのこと。 ただ、沖縄の家のトイレは床に排水口があって水洗いできるようになっていると教えてくれた。
ほんとうだ。宿のトイレもそうなっている!
と、これがコンビニに行って帰ってきただけでの発見である。外に出れば気になるものだらけだし、宿にいたって珍しさが待ち構えている。
これはもう部屋でパソコンに向かってる場合ではない。ちなみに持ってきたネタはポリッピーを全種類混ぜるというものだった。 ポリッピーうまいけどいま沖縄でやらんでもいいだろう。
外に出ればこんなにおもしろいものがあるのに部屋にいるなんてライター失格だ。僕の脳内にマッチョな編集者が現れて外に出ることを促した。
妻(ヤクルトのキャンプを見に行った)には宿でちょっと仕事してると言ったが自転車を借りて町を見ていた。ここからはうろうろして気になったものです。
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7.興南高校の垂れ幕
モノレール沿いに興南高校があった。あ、甲子園で見るところだ!
一番左の横断幕「短歌甲子園優勝」
そういう甲子園でも強豪なのか。意外だ。
8.タクシーの運転手さんの話がおもしろい
タクシーの運転手さんがいろいろ教えてくれた。 ・沖縄は南国だと思うだろうけど、日照時間は全都道府県でも下のほう ・泡盛は飲まないよ。おれは返還前世代だからジャックダニエル飲んでる
・ケンミンショーで飲み会の締めにステーキ食べるって言ってたけど、そうそう食べない
みな世間ではこう言ってるけど実はこう、という意外性をついてきてライターだったらPVとれそうな感覚だった。(って思っちゃう嫌らしさ)
「やっぱりステーキ」という大衆ステーキチェーンにて
「いきなり!ステーキ」と響きが似ているが、沖縄には「いきなり!ステーキ」はない。(でも「やっぱりステーキ」は都内に数店ある)。
9.汁に入ってるなんだか分からないほろほろ肉がうまい
沖縄にはヒージャー汁(やぎ汁)、中身汁、みそ汁などの汁料理がある。肉がメインの汁にはいろんな部位の肉がごちゃっと入っていて、底のほうにほろほろの細かい肉がたまっている。それがうまい。
ヒージャー汁
肉汁、という味噌汁(沖縄のみそ汁はでかいです。当然DEEに記事があります)
ロイヤルホストのビーフジャワカレーに入っている肉ぐらいほろほろでうまい。 ヒージャー汁はヤギに顔をつけて深呼吸したような味なのだが、今回食べたお店はとても上品でヤギとは30cmぐらいの距離感だった。
ヒージャー汁を食べていると地元のおっちゃんによくそんなの食べるねと声をかけられた。嫌いなんですかと聞くと、「ううん、大好き」とのこと。こういうよく分からない会話が旅だ。
10.吉野家はタコライス
沖縄の吉野家にタコライスがあることはデイリーポータルZ、DEEokinawaともに何度も書いている。 吉野家でタコライスが食べられる(2004.8) 沖縄コネタアイランド実地調査(2005.12) チェーン店の沖縄限定メニューコレクション Vol.1(2014.3) 沖縄の吉野家のタコライスはさらに進化を遂げていた(2017.7)
だから浦添の吉野家のマークが時計になっていたことをお知らせします
それでも牛肉が乗ってるタコライスを注文したが肉が右すみで目立たない
11.町と建物の沖縄っぽさ
こういう路地や建物にそこはかとなく感じる沖縄っぽさはなんだろう。練馬には見えない。
具体的には ・建物の外壁がパネルを使わずにモルタル+塗装 ・バルコニーが一体型で穴あきブロック ・1階が車庫 ・壁に直書きの文字
・文字がおいしそう
ということだろうか。おいしそうなのは2枚目のそば屋の話だが。
コンクリートブロックを使ったのぼりベース+ステンシル(型紙)で書かれた文字が沖縄らしさ。このブロック欲しい。
やっぱりブロックの記事もあった。沖縄はブロックを巧みに使う
12.坂が急
自転車を借りて住宅街を走ってみたが、沖縄の高低差の激しさに気づく。DEEの本田さんは「だから自転車に乗る人が少ない」と言っていた。確かに電動自転車じゃないと辛い。
坂、そして崖
望遠で壁のように撮りたくなる坂がたくさんある
同じ縮尺での地形地図、細かい地名はおいておいて「沖縄ってでこぼこだな~」と思ってもらえれば幸いです(カシミール3Dより)
住宅街に突然現れる崖好きとしてはたまらない土地である。
13.港川人が親戚に似てる
沖縄県立博物館・美術館に港川人の復元模型がある。旧石器時代の沖縄にいたとされる人類だ。
父方の親戚にいそうな顔をしている
自分にも似てる(表情を寄せて撮った)
14.まとめるほどでもないコネタ
最後にまとめるほどでもない写真を列挙します。
那覇空港のドトールはペプシ推し
日に焼ける首筋を守る紅白帽
空港の注意書きからしてもう違う
違う土地に行くとふだん住んでいる町とのちょっとした違いが気になる。そんなところで仕事なんてできるはずがなかった。
そういう興味を引くものがない場所が仕事に向いている。それはどこか、家だ。
気になる看板見せないで!
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Airbnbで沖縄に少し広めの部屋を借りた。 静かな部屋でパタパタとパソコンを叩き、夜は沖縄料理なんて食べたりして。記事にするネタも持ってきた。借りた部屋で撮影をして、原稿も書いてしまおう。
だけど、ぜんぜんやらなかった。
沖縄が面白すぎたのだ。 おとなしく原稿なんて書いてる場合じゃないぞこれは、という気になってしまった。 沖縄に行くのは4~5回目だが、ただ10年ぶりである。
まずはそう思ったきっかけをいくつか紹介したい。
1.公園の東屋がごつい
沖縄らしい建築になっていたり、ごつい。東京の公園の東屋はもっと簡素で貧弱である。やはり台風で飛んでいかないようにだろうか。
2.コンビニの入り口が二重
雪国と同じように自動ドアの外側に小さなスペースがある。自動扉に風防がついていることはDEEokinawaに書いてあった。やはり風対策らしい。(沖縄県内のローソンは全国のローソンと何が違うのか?)
3.コンビニの品揃えがかなり独特 以前来たときはいくつか珍しいものがある程度だったが、独自商品がかなり増えていた。特にファミリーマートは多かった。
ファミリーマートの朝すば。お湯を入れるだけで食べられる沖縄そば。
セブンはサイズの大きなペットボトルをいちばん目立つところに陳列していた
ローソンではからあげクンと並んで沖縄の天ぷらがあった。 ファミリーマートはリウボウ、ローソンはサンエーという地元のスーパーとの合弁企業が運営している。と、DEEokinawaの本田さんに教えてもらった。
沖縄のコンビニについてはDEEokinawaに記事がありすぎるので一覧をリンクしておきます。
4.さんぴん茶のパッケージがだいたい一緒
同じさんぴん茶を買ったつもりだったが全部違うメーカーだった
飲み比べてみたが、ほとんど味が分からなかった。伊藤園のがすっきりしているような、気がした。さんぴん茶は精霊のように偏在している。
5.横断幕に穴が開いている
パチンコ店の前にあった横断幕に穴が開いてた。きっと風対策だろう。僕がいたときもかなり風が強かったが、穴があいてなかったら横断幕がパラグライダーとなって飛んで行っただろう。
となりにあったのはメッシュだった、分かりにくいけどメッシュなんです
三角コーンも動かないように重りがついている
6.トイレの床が水洗いできる
コンビニのトイレの床に新聞紙が敷き詰めてあった。 これは大いに汚された後かと思ったらそうではないようだ。ただ敷いてある。
沖縄ってこういうのが普通なのかも? またDEEの本田さんに聞いたところ、そんなことはないとのこと。 ただ、沖縄の家のトイレは床に排水口があって水洗いできるようになっていると教えてくれた。
ほんとうだ。宿のトイレもそうなっている!
と、これがコンビニに行って帰ってきただけでの発見である。外に出れば気になるものだらけだし、宿にいたって珍しさが待ち構えている。
これはもう部屋でパソコンに向かってる場合ではない。ちなみに持ってきたネタはポリッピーを全種類混ぜるというものだった。 ポリッピーうまいけどいま沖縄でやらんでもいいだろう。
外に出ればこんなにおもしろいものがあるのに部屋にいるなんてライター失格だ。僕の脳内にマッチョな編集者が現れて外に出ることを促した。
妻(ヤクルトのキャンプを見に行った)には宿でちょっと仕事してると言ったが自転車を借りて町を見ていた。ここからはうろうろして気になったものです。