NEXCOが「4年で計20回"不正通行"」した事業者を公表! 「甘すぎる」「徹底的に締め上げろ」の厳しい声も!? 法律ガン無視・無許可の「超・大型車両」通行 「一発レッド」求める意見も
NEXCO西日本は、高速道路の車両制限令違反者に対する是正指導を公表しました。SNSなどでも、悪質な違反者に対しては厳しい声が寄せられています。
怒りの「是正指導」公表に厳しい声
NEXCO西日本は2025年8月13日、高速道路での「車両制限令」違反者に対する是正指導を公表しました。
指導された違反者は、事業者名の公表などが行われました。
これについてSNSなどでは、厳しい視線が向けられています。
車両制限令とは、道路の構造を保全し、交通の危険を防止することを目的とした政令です。
道路法第47条に基づいたもので、同条では道路を通行する車両の大きさと重さの最高限度(一般的制限値)を定めています。
なかでも重量については、総重量20t(高速自動車国道または指定道路は25t/車両の長さなどで多少異なる)まで、軸重10tまでとされており、これを超える車両は通行不可となっています。
重量の決まりは、道路を設計する場面においての基準にもなっており、もし重量オーバーしてしまうと、想定よりも道路にかかる負荷が高まるため、じわじわと舗装や構造物を傷めることにつながります。
たかだか10tの軸重オーバー車がたった1台通行しただけでも、道路の床版に対しては、基準の上限である「軸重10t」で走行したトラックの「4000台分」という大ダメージを及ぼします。
やがて道路は破壊され、それに伴って交通規制を敷いて道路の修繕工事が必要になるため、地域住民やドライバーなどに相当のロスを発生させます。
いっぽう、大規模な建設現場への資材の搬入や、大型貨物の輸送、数十トンもある大型クレーンなどを通行させる場合は、この制限値をオーバーします。
その場合は、走行する都度、通行経路や道路管理者の許可、車検証や車両の詳細を記した説明書などの書類を集め、「特殊車両通行許可」を受けることで、例外的に通行することができます。
「特殊車両通行許可」はオンライン上でも可能ですが、無許可で重量オーバー車を運行させる者は減らず、各道路事業者や国などは頭を悩ませています。
近年は主要高速道路の開通から数十年がたち、通行上危険な劣化が目立つようになってきていることに加え、重量オーバー車の違法走行車によるダメージの増大が劣化に拍車をかけています。
今回NEXCO西日本では、日本高速道路保有・債務返済機構(以下、「高速道路機構」)のサイトで、最新の取り締まり状況を明らかにしています。
2025年8月13日に発表された、同月1日時点の資料では、何度も違反を繰り返す21の“悪質事業者”を名指しで公表。
埼玉県秩父市のA事業者では、2022年に6件、2023年に7件(うち2件は同日)、2024年に4件、2025年に3件と、4年間で計20件も是正指導を受けています。
このA事業者に対しては、「再び違反行為が行われることのないよう改善措置を講じること」と「その具体的内容を報告すること」が課せられました。
NEXCOは「引き続き高速道路機構および各高速道路会社と連携し、高速道路における道路法(車両制限令)違反者に対する指導取締りを実施するとともに、悪質な違反者に対しては告発等も視野に入れた関係機関への情報提供をおこなってまいります」としています。
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SNSなどでもこの違反者公表に対してはさまざまなコメントが寄せられています。
「こういうコンプラの守れない業者はいつか重大な事故を起こす。行政処分など気にもしないだろう。徹底的に締め上げてほしい」「こいつらが原因で、工事による渋滞や高速料金の値上げ、事故に巻き込まれたりもあり得るので、もっと厳しく対応して欲しいわ」など、取り締まりの強化を求める声が多く見られます。
いっぽう、「とっとと告発しなさいよ」「告発も視野にって…どこまで甘いの?」「こんなことしておいて、是正勧告だけ?営業停止もしくは運行停止が科せられるんじゃないの?」など、違法走行を繰り返す者に対する処分は、「一発レッドカード」が必要だという厳しい意見も寄せられています。
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NEXCOでは、「車両制限令等違反車両取締隊」(NEXCO中日本の呼称/通称:車限隊)などを配置して法令違反車両を取り締まっており、違反車両がいれば、その場で「措置命令書」を交付しています。
措置命令書が交付されると、安全な場所に移動させ、積荷を減らして軽くさせるほか、「高速を降りなさい」という通行の中止を命じることもあります。
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